大淀病院の件とか
そんなわけで、世間の情勢についていくのも精一杯なわけですが、昨日は裁判の日だったわけですね。詳細はいろんなブログに上がってるので、そちらを参照して頂いたらと思うのですが。分析込みでYosyan先生のところを挙げとくことにします。
改めて思うのは、民事にしろ刑事にしろ、いかに自分の主張を通すか、有利な証拠は出して不利な証拠は隠すか、というディベートにすぎない、ということ。だから、刑事にしろ民事にしろ、真実が明らかになることはないでしょ。この裁判という言論試合において、審判員(裁判官)にアピールできた方が勝ち、と。まあそういうゲームなんだと思えば、冷静に見られるもんです。ただ、医療裁判、民事裁判という賞金付きゲームについては、医療従事者は原告になることはまず無い。被告という立場で、負ければ高額な罰金、勝っても弁護士費用という罰金を課されるという、全然嬉しくないディベートなわけです。医療をやってる限り、この全然得にならないディベートに他の職業の人より高い確率で参加しなきゃいけないわけです。もう、こんな職業、辞めません?
一生懸命やってれば、裁判になることは無い、とおっしゃる方もいらっしゃいますが、一生懸命やってるように見えれば、というのが正しいところ。で、ホントの修羅場では、そんな演技をしてる余裕は無い。だから、修羅場の後に悲しい結果になってしまった時、その後の対応が全てなのだろうが、そこらへんは難しいよな。今後は、不幸な結果になってしまった時の正しい対応、とかいう分野の勉強が必要になってくるだろうな。そういうことを勉強する間に、肝心の医療の勉強をしたいんだけど、自分の身を守るためには仕方がない。そういう時間の使い方をすること、患者さんたちにとっては幸せなんだろうか。医療者は医療のことだけやってたらダメなんだろか。
人間誰しも、自分に都合のいいことを言ってくれる人の言うことを聞くし、自分に都合の悪い結果を受け入れることは難しい。そして、不幸な事実を受け入れるまでに、徹底的に傷つけられる。それは、医療側も患者側も同じこと。こういう悪循環が止まるのは、いつの日になるのだろうか。