SKF松本2010行ってきました。(コンサートレポート編)

今年もチケットが手に入ったので行ってきました。演目は「サロメ」。数少ない、予習せずに観られるオペラということで、気楽に出かけました。でももちろんスコアは持参。
シカゴ・リリック・オペラのプロダクション(2006)を使用ということで、なんか斬新な感じの舞台装置。オケ編成はスコア通りだと思うが、天井桟敷の奥だったので、細かくは見えず。Cbが3plt, Vcが4pltに見えたので、弦は7-6-5-4-3かな、くらいの感じ。指揮者は新進気鋭のオメール・メイア・ヴェルバー。正直知らない人だ。長身でイケメンである。照明が暗くなると、指揮者の礼とかなくて、いきなり音楽が始まる。これはこれでいいかも。小澤さんだと、出てきただけで拍手を貰ってしまうので、こうはいかないけどね。
さて、1幕ものなので2時間かからず終わるわけだが、終演後の隣の人の会話:

女性客1「良かったね〜」
女性客2「シカゴの演出だけあって斬新ね〜」
女性客1「そうそう、『3つのヴェールの踊り』がよかった!!」

おいおい、数が減ってるがな。正しくは「7つのヴェールの踊り」。まあ、主役が脱いだのは3枚くらいに見えたので、正しい認識と言えなくもない。
その「7つのヴェールの踊り」だが、これを魅せる演出というのがいかに難しいかを実感した。今回の演出では、曲の冒頭で、ヴェールを被った7人のダンサー(内一人はサロメ)が登場。まあ確かにヴェールが7つあるから「7つのヴェールの踊り」にはなるんだが、タイトルロールの歌い手が踊りが苦手ならあり得る演出かも知れない。
そのタイトルロールの歌手は聞いたことある名前だなと思ったら、アメリカ時代に同じ演目で聴いてた。但し、この時はコンサート形式だったので、演技を観るのは初めて。演技しながらこの演目を歌うのはなかなかに大変だなと思った。主役以外のキャストとしてはヨハナーン役の方が大きな拍手を得ていたが、私はサロメの母が良かったと思う。オケのサウンドは安定していて、よても良い公演だったと思う。