敵は本能寺にあり。

産経ニュース
一般論として、診療中に、看護師が、「センセー、このくすり出しといてよ」とか「インフルエンザのワクチン打つからカルテ書いといて〜」とか言って来たら、やっぱりコメディカルとの関係を保つためにも、「いや、それには診察が必要で」とか「自己責任でお願いします」とか言うと嫌われるし、「ハイハイ〜」とか言って処方しちゃう医師は多いと思う。だから、このような事件が起こると、何とも悲しい気持ちになる。

男性医師は17年11月、長男が気管支ぜんそくの病歴があることを知りながら、無診察でワクチンを処方し、長男のぜんそくを悪化させたとしている。

処方を受けたのは「看護師の家族」らしいから、その看護師の方が「長男の気管支ぜんそくの病歴」については詳しいんでないの? なのに、

家族はワクチンの接種を受けた長男がぜんそくを悪化させたとして業務上過失傷害罪でも告訴している。

何でも医師のせいにされてしまう、と。こういうことが今後も続くようなら、看護師さんでも厳密な問診、家族でもキッチリ診察。それが正しいあり方だというのはよく分かるけど、杓子定規で生きにくくない? 別に、医師側としては告訴されるのに比べたらキッチリする方がいいんだけど。
<追記>この「看護師」ってのが、その病院の職員、という前提で上記エントリを書いたのだが、実際どうなのかは知らない。ただ、記事の書き方からは、そういう風に読めるのだが、どうなんだろう?
以下は記事。

インフルワクチン無診察処方 三鷹の病院医師を医師法違反で告発

 三鷹市上連雀三鷹中央病院(吉田正一院長)が、インフルエンザワクチンを無診察で処方していた問題で、処方を受けた看護師の家族が、同病院の男性医師を医師法違反罪で地検八王子支部に告発していたことが26日、分かった。家族はワクチンの接種を受けた長男がぜんそくを悪化させたとして業務上過失傷害罪でも告訴している。

 告発状によると、三鷹中央病院の男性医師は平成16、17年の2回、無診察にもかかわらず、看護師の家族3人にインフルエンザワクチンを処方し、診療記録には診察したかのように虚偽記載したとしている。

 また告訴状では、男性医師は17年11月、長男が気管支ぜんそくの病歴があることを知りながら、無診察でワクチンを処方し、長男のぜんそくを悪化させたとしている。 

 インフルエンザワクチンの接種は、厚生労働省ガイドラインで医師の診察が必要と定められている。都医療安全課は18年10月、「一連の行為の不適切さは否めない」として、同病院に口頭指導を行っていた。

 同病院が都に提出した報告書によると、内部調査の結果、これまでに6人の看護師に無診察でワクチンを処方し、医師の診察を直接受けていない家族計13人に看護師が接種を行っていたことが判明している。

(2007/02/27 04:39)

イタイblog

各地でここ数日話題になってるイタイ系blogを御紹介。感想は敢えてあんまり書きませんけど。
http://kajimasa.exblog.jp/5541837/
その回答がこれ。http://kajimasa.exblog.jp/5547273/
まあまあ読んでて楽しい。周回遅れ。
お次はこれ。
地域医療(北海道)・ブログ 医師引上げも医対協で協議を
「勤務医・開業つれづれ日記」さんのコメント欄で見つけました。あっさり論破されそうな内容だが・・・これも周回遅れ感がよい。
ようやく、世論が、医療ブログで討論されていたところの2年前くらいのレベルまで来たのかな、という実感。今後も生暖かくウォッチしていきたい。