抵抗勢力

http://www.shinmai.co.jp/news/20060125/mm060125sha2022.htm

上田市産院の存続決定 新たに常勤医を採用
 上田市の母袋創一市長は24日開いた記者会見で、医師確保が存続の課題となっていた市産院(同市常磐城)について「新たに常勤医を採用する」と発表し、市産院の存続が正式に決まった。これまで同様、信大医学部(松本市)が派遣する形。また、信大が求めていた周産期医療や産科救急の充実に向け、国立病院機構長野病院(同市緑が丘)と今後の連携を探る話し合いを始めたと明らかにした。
 常勤採用されるのは、諏訪赤十字病院諏訪市)勤務の広瀬健医師(56)で、市の公募にも応じていた。現在、市産院に信大から派遣されている医師と交代し、4月1日から勤務する。また、市長は東御市在住の男性医師(61)を週数日の非常勤で採用する方針も示した。甲藤一男院長(55)の残留は既に決まっており、非常勤医の採用時期は未定だが、現状の常勤2人体制より充実する。
 信大医学部産婦人科の小西郁生教授は当初「産婦人科単独の上田市産院は危険度の高い事例に対応できず、公的病院の役割を果たしていない」とし、今年6月で派遣を打ち切る意向を示していた。この日の取材に対し、小西教授は「広瀬医師と市産院の甲藤一男院長には、未整備な上田地域の高次の医療を充実させたいという思いを示してもらった。上田で高次の医療をきちんと形成する点で了承した」と説明した。
 上田市長野病院との話し合いを続けるほか、4月以降、上田小県地域の関係者や住民を交え、市産院を含む上小地域の産科医療体制のあり方を考える検討組織の設置を計画している。
 母袋市長は会見で「県は、県内の保健医療計画の策定主体として、全県的に不足している産科医や小児科医、麻酔科医の確保と育成にもっと積極的に関与すべきだ」とも述べた。

・・・こうやって、周産期医療の集約化は阻まれていくんだな。信大の教授が「当初」言っていたことは正しいと思うよ。でも、抵抗勢力によってそれは覆されてしまうんだな。
この事例、動いている人材が全部50代より上ってのも、実情をよく表しているよな。