情報開示したらそれでいいですか?

http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20060129.html#no_2

情報の開示と説明を
 県立八重山病院産婦人科の医師が今年六月から二人勤務となることが分かった。この一年余りでいえば、県立北部病院産婦人科久米島病院に次ぐ医師の不足である。
 そのたびに、私たちは早急な医師確保への取り組みを望んできた。過重労働の改善や給与体系など抜本的な改革についても指摘してきた。中長期的には、地域医療従事者を養成する教育機関のあり方について検討すべきであるとも主張してきた。
 医師の確保は、全国的な課題となっている。離島を多く抱える沖縄ではなおさらである。早急な対応策を望んでも、医師の確保までには時間がかかることも分かる。
 といって、産婦人科医師不足に限っていえば、少子化対策どころではなく、その足元すら危ぶまれる状況だ。
 県立八重山病院では、九州大学から派遣された医師二人の引き揚げが決まった。その後は、残った二人の医師が年間約六百件に上る分娩を担う計算である。
 二人だけでは、すでに過酷な勤務態勢となるのは火を見るよりも明らかである。手だてがなければ、二人体制も崩れてしまうだろう。
 産婦人科医へのなり手が全国的に少ないのは、「五体満足が当たり前で、何かあれば訴訟になりやすい」「二十四時間勤務という体力的な厳しさ」があるという。
 理由が分かっていれば、その対応策も明らかではないだろうか。一つ一つ対策を考えるべきである。八重山では、地域の女性団体などが署名活動を展開する予定だ。
 間近になって医師不足が知らされることも、いたずらに地域の不安を招くだけである。
 この一年、あるいは来年にはどこそこの何科の医師の確保が困難になる。こういった地域にとって最低限必要な情報は、前もって開示すべきだったのではないか。同時に、医師確保への取り組みや現状を説明する必要もあるだろう。

やっぱ沖縄は医師不足が深刻なだけあって、マスコミも好意的ですな。
「間近になって医師不足が知らされる」ことが不安を招くだけで不都合なら、早く情報公開すればそれでいいのか、という問題点もあるが、来年の人事なんかわからんのがこの業界なので、そんなに早く「前もって開示」なんか出来ないもの。半年前に分かっていればいい方だ。これはもう少し実情を把握して欲しいところ。
「理由がわかっていれば、対応策も明らかではないだろうか」ここまで言ってくれるのは有り難い。ただ、その理由が、「五体満足が当たり前で、何かあれば訴訟になりやすい」「二十四時間勤務という体力的な厳しさ」だというのなら、対応策は本当に明らかか? 「産科の訴訟を禁止」とか出来ないだろうし。本文、その後に、「署名運動を展開する予定」ってのは論旨のつながりが意味不明。