経営努力

結構、頑張ってたんではないかと。でも、金は出さないけど文句は言う人たちもいるようで。
Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - しんそう−深層・真相・心想:解説編 長野赤十字上山田病院の閉院問題 /長野

 99年度には約8000万円の黒字を計上するなど、滑り出しは順調だった。しかし、診療報酬の引き下げなどで経営が悪化。06年度には約3億円の赤字に転落した。

ここが全てだろうなぁ。医療の値段を自分たちで決められないから、経営努力しようと思ってもムリなんだって。そこらへんが市民の方々には理解が難しいところなんだろうと思うのだけれど。

坂城町の男性は「再建に向けた説明会かと思ったら倒産説明会だった。今、どこの病院も大変なのはわかってる。経営努力を見せてほしい」と憤った。

もっと頑張れ、だそうです。どこの病院も大変なのはわかってるそうです。全然わかってないような気もしますが。
以下は記事。

しんそう−深層・真相・心想:解説編 長野赤十字上山田病院の閉院問題 /長野
8月5日13時1分配信 毎日新聞
 ◇患者だけ置き去り
 半世紀以上、地域医療の拠点になってきた、千曲市の長野赤十字上山田病院(一由武男院長)が閉院の危機にさらされている。財政難や医師不足の慢性化を理由に「経営続行は不可能」と判断したためだ。病院側は存続を望む地元自治体などに財政支援を求めてきたが、千曲市などは財政困難を理由に支援に消極的だ。病院は来年3月までに支援がなければ、閉院する予定で、住民は危機感を募らせている。【谷多由、大平明日香】
 「閉院する理由ばかり説明されても困る。その後の医療をどうするかが一番の問題だ」。先月26日に同病院で初めて行われた地域住民向けの説明会で男性が話した。その訴えは長年、地域医療を支えてきた同病院の重要性を言い当てていた。
 上山田病院の歴史は同じ場所にあった戦前の陸軍病院にまでさかのぼる。戦後まもなく、長野国立病院として発足。97年7月に国立東信病院(現国立病院機構長野病院)に統合されたことから、長野赤十字病院長野市)の分院として存続させた。急患に対応するためで、県や千曲市などが約25億円の財政支援をして、存続させた。
 99年度には約8000万円の黒字を計上するなど、滑り出しは順調だった。しかし、診療報酬の引き下げなどで経営が悪化。06年度には約3億円の赤字に転落した。さらに、04年度に改正された臨床研修制度による医師不足も経営難に拍車をかけた。研修先を選択できるようになった研修医が、都市部の病院に流出。地方に医師を派遣する大学病院もあおりを受け、同病院でも派遣されていた医師が信州大などの大学病院に戻っていった。
 同病院の医師数は05年度の19人をピークに減少。06年度には12人、07年度からは常勤の外科医もいなくなって8人に減少。常勤医不足で眼科などが休診し、診療科目も減り、患者数の減少が進んだ。今年度からは業務を大幅に縮小。24時間の救急診療も休止し、5つある病棟は2棟だけを使用。250あるベッドの稼働数も99となった。
 病院内では数年前から閉院を検討してきた。一由院長は「地域に良質な医療を提供できない。閉院しても付近の病院で対応できる」としている。一方、地元自治体である千曲市坂城町は「地元から総合病院が消えることは地域医療にとって大きな損失。付近の病院も満床に近く、十分ではない」などと反論する。
 しかし、自治体は財政支援については消極的だ。病院存続には毎年、3億〜4億円の財政支援が必要とされる。宮坂博敏・千曲市長は「高齢化に伴い民生費などの予算の割合が増える一方。財政支援する余裕はない」と話す。中沢一・坂城町長は「病院が具体的な経営体制などを示さない限り、考えようがない」と病院への不信感も示す。県衛生部も「県が病院の判断を覆せず、財政支援もできないが話し合いの仲介はしたい」としている。
 説明会に出席した住民は口々に存続を求めた。坂城町の男性は「再建に向けた説明会かと思ったら倒産説明会だった。今、どこの病院も大変なのはわかってる。経営努力を見せてほしい」と憤った。病院の存続運動を続けてきた「長野赤十字上山田病院の後医療を求める会」の竹森松雄会長は「住民にとっては重要な医療拠点。高齢者や透析を受ける患者にとって、周辺の病院に簡単に移るということはできない」と話している。