例の常位胎盤早期剥離の症例

ネット上を飛び交う情報を聞くに、なんか単純な常位胎盤早期剥離の症例とは違う経過のようにも見える。何か偉そうに昨日の治療方針のエントリを立てたのがすごく恥ずかしくなってきた。で、出血も少ないとか、典型的な常位胎盤早期剥離とは違う合併症が起こったというなら、なおさら治療も対策も困難でしょうから、証拠保全の意味で早々に警察に届け出たのはあながち間違いではないのかも知れない。私のブログには来てないが、他のブログには怪情報もコメントされているようで、いよいよ複雑になってきている。もし怪情報のごとく常位胎盤早期剥離にしては非典型的な経過を辿ったのだとしたら、通常の常位胎盤早期剥離症例に比べて、ますます診断も治療も困難であっただろう。それについて誰かの責任を追及するというそういうご時世なんだとしたら、患者への説明責任も含めて、そのレベルの責任を負えない施設は分娩を取り扱わない方がいいのでは、と思う。社会が、そう求めてるんだろうと痛感した事例であった。
ま、そういう情報が私のブログに来ないということは、所詮ウチは医療系ブログでは無いのだな、と軽く落ち込んでみる。この事件にちょっと食いついていろいろコメントしてきたけど、やっぱり、のほほんと趣味ブログの方がいいのかな、と思ったり。
<追記>「関係者」を名乗る人物が、あちこちのブログに書き込みしている。こういう展開は新しいな。ウチにも来られました。ウチも医療系ブログと認定されたのは、喜ぶべきことなんだろうか。で、その主張はよく分からんのですが、reservoir様のところによくまとまってますので、リンクしときますね。
<追記2>僻地の産科医先生のところの経過を読む限りでは、羊水塞栓症の印象を受けますね。静岡県といえば羊水塞栓症研究のお膝元ですのに、とちょっと思ってもみたり。