医療記事雑感

アメリカにいる医療系の研究者(日本人)との会話から。彼も遠くアメリカにいながらも、日本での医療報道をネットでチェックしつつ、その行く末を憂いていると。いわゆる「四大紙」の医療報道より、スポーツ紙の医療報道の方が内容がマトモだよね、なんてところは彼も感じているとのこと。なんでこうなっちゃったんだろうね、ということをdiscussionしていたのだが、記事を書いている人たちがまともな教育を受けて育ってないからこういうことになるんだ、ということになった。イマドキの若いモンは、とか言い出したら我々も年だな、と彼は笑う。彼とは同世代なので、私もトシになってしまうのだが。
記事を書く人がどんな教育を受けるべきか、という問題だが、科学系の記事は最低限理系の人が書くべきだとは思う。アメリカの新聞を読むと、科学系・医療系の記事は、分かりやすく書いてはあるものの、内容はかなり科学的で、そして正しい。日本の医療系の記事を省みるに、簡単な統計も理解してない記事も多いし、内容を分からずに書いているとしか思えない記事も散見される。ここで思いきって、科学系の記者はすべて博士号所有者に限る、とかいう採用をすれば、その報道社はなかなかやるな、と思うんだがなぁ。しかし博士号といってもピンキリなので、和文の商業雑誌に査読無しで載った記事に対して出された学位ではなく、最低限、査読ありの英文誌に載った論文に対して出された学位に限るべきだとは思うが。もっとも、その論文を本当に本人が書いたのかどうかは当事者以外は知る由もないのだが。