ドラマ化原作

書店でふらついていたら発見。「ドラマの原作」コーナーに平積みされてた。

ノーフォールト(上)(ハヤカワ文庫JA) (ハヤカワ文庫 JA オ 8-1)
内容紹介
ドラマ化原作 ドラマ名「ギネ 産婦人科の女たち」 10月14日から 日本テレビ系 毎週水曜夜10時放送
 城南大学病院に勤める女性産科医・柊奈智は、深夜の当直で容態が急変した妊婦に緊急帝王切開手術を行なう。ギリギリの判断が幸いし、子供は無事に生を受けた。だが喜びもつかの間、数日後に原因不明の出血が母親を襲う。医師たちの懸命の治療の甲斐もなく、出血の原因がわからないまま、母親は死亡してしまった。患者を救えなかったことでショックを受ける奈智。だが、それは、さらなる試練の始まりに過ぎなかった……
ノーフォールト(下)(ハヤカワ文庫JA) (ハヤカワ文庫 JA オ 8-2)
内容紹介
 患者の遺族から訴訟を起こされた奈智を待ち受けていたのは、過酷な現実だった。裁判の焦点は、患者の死亡原因が奈智の医療ミスだったかどうかに集中し、患者側の弁護士から執拗な追及を受けた奈智は、ついに精神のバランスを失ってしまう。いっぽう、同僚の医師たちは懸命に原因の究明を行なうが……緊急手術、医療事故、裁判、そして苛酷な勤務@@現役の医師が医療の危機の実態を描き出す、感動のヒューマン・ドラマ!

ノーフォールト(単行本)の刊行から二年半、文庫化されるには絶妙なタイミングですな。文庫化あとがきには、ドラマ化に際しての著者のコメントもある。パラパラとページをめくってみたが、これを余すところ無くドラマ化するのは難しいだろうなぁ。専門的な部分を、いかに分かりやすくするか。それを解決するのに一番簡単なのは、そこらへんを全部吹っ飛ばして情緒的な作りにすること。そうすると原作とは全然違ったドラマになってしまうんだな。まあ、科学的事実を吹っ飛ばして情緒的にするのは、マスコミの常套手段なワケですが。
医療ドラマのスタンダードとも言える「ER〜緊急救命室〜」では、そういう場合は、専門用語を何の断りもなく、かつ何の間違いもなく完全に使うことで物語のリアリティを高めていたわけだが、そういう手法を用いたドラマは日本では作りにくいのかも知れない。放映開始日が楽しみだが、研究費の申請で倒れそうになってる頃だな。