スヴェトラーノフのマーラー全集
Mahler - Complete Symphonies
指揮:スヴェトラーノフ
演奏:ロシア国立交響楽団
HMVの紹介文によれば、
独特の迫力と濃厚な情念によりファンの多いスヴェトラーノフのマーラー演奏。かつてフランスのセゾン・リュスやロシアのヴェネツィアからリリースされていたCDはすべて廃盤になっていたため、今回のオフィシャル・エディションからの復活は嬉しい限り。
「病気の時には頭が痛くなるので決して聴いてはならぬ」と許光俊氏も大絶賛(?)の第6番の凄まじい演奏をはじめ興味深い演奏が揃っています。
マーラーならではのオーヴァー・アクション的要素が、スヴェトラーノフの場合、まさにツボにはまった状態でサウンドに結実しており、そのブラス・セクションと打楽器セクションの織り成す嵐のような轟然とした大音響が音楽にはまったときの効果はまさに圧倒的です。
特に第6番は強烈で、個性的な演奏の揃ったスヴェトラーノフのディスクの中でもひときわ目立つ激しさにあふれかえっており、作品の志向するカタストローフの表現という点でも文句なしの暴れ放題。その音の凶暴さには、スヴェトラーノフがロシア国立響を指揮したときにのみ立ちあらわれるアウラのようなものすら感じられ、改めてこのコンビの力技に感謝したくなります。
6番以外の作品も、すべてスヴェトラーノフ流儀に解釈されたユニークなアプローチが面白く、意外に(?)丁寧に抒情的な要素が表現された美しい部分が多いのもポイント。スヴェトラーノフならではのマーラーへのこだわりがダイレクトに伝わってくるユニークな全集です。
なんだそうな。今、強化月間で1番を中心に聴いているんだが、3楽章のトランペット二重奏のビブラートかけまくりに吹いた。演歌かよ、って感じ。まあ、演歌的な部分ではあるんだが。