虫の居所

研究成果を題材にした書籍を執筆中。来年の新学期のシーズンに間に合わせたい、と出版社は燃えているようだ。
もともと、ボスが持ち込んだ企画で、私はお手伝い、という感じだった。まあでも、実質的には私がやらねばならないのは分かっていたので、それなりに頑張っていたのだが、出版社の担当の人が、ボスとはコミュニケーションを取っているようなのだが、私にはなんか冷たいので、その冷たさに私の方も冷めてきて、やる気を失ってしまった。おかげで、全然完成しない。ホントは、もう出版されてるはずだったんだけど。大人げないとは分かっているのだが、人間の感情ってのはそんなもんだろう。最近になって、ようやくエンジンがかかってきたので、一気に仕上げて原稿を渡した。校正まではしばらく督促メールも来ないだろう。
どうしてそんなことになったのか考えてみた。ボスはその担当の人と何度も会っているのだが、私は一度も会ったことがない。一度でも会っておけば、人間だし、そんなにひどいことにならないと思うな。相手の顔が見えない、というのがコミュニケーションの上での一番の障害だったように今となっては思う。まあ、一度会って、二度と会いたくないタイプの人だと分かってしまってより冷める、ということは仕事でも恋愛でもよくあることかもだけど。
同時進行で、博物館での研究成果展示という企画も進行しているのだが、これは最初から私が主担当なので、相手方の担当者に、「私は電話とかメールのみでのやり取りでは相当冷たいので、まず一度お会いしましょう」ということで、なるべく円滑な人間関係が築けるように工夫してみた。これはどうなるかな?