産婦人科医という職業

災害の緊急派遣があるかもというので、私のような超なんちゃって産婦人科医でも、日々の情報は入手している。私が直接被災地に行くことはなくても、被災地に行ってしまった医師の穴埋めくらいはあり得る話だな。非常時ですから。
私は大丈夫です - 助産院は安全?

平時でも里帰り出産難民が出ているのに、産科医不足の中
逃げても、飛び込みはお断り! と産院にかかれなかったら
皆さん一体どうするんでしょうかね。

こんなことを書く人もいますが、産科医という人種は、産科医になるだけあって、世間の一部の非情な人たちとはちょっと違います。平時の飛び込み分娩は全力でお断りwwするかも知れませんが、被災された妊婦さんについては、被災地の病院では断られるかもですが、非被災地では全力で診療させて頂きます。ですから、どうぞ安心して「疎開」してきて下さい。母子手帳津波で流されてしまったとしても、我々の持てる知識の全てで妊娠経過を推測(?)して診療にあたりますので。被災ではない首都圏からの「疎開」妊婦さんについても、心情は理解できるので、まあアリなんじゃないかと思いますよ。まあでも被災者優先ってことでお願いします。
っていうか、産婦人科医に限らず医師って職業は、半分は科学を相手にしているからか、「仕方がないこと」(例えば、被災した、とか、母子手帳が流された、とか)に関しては異常なくらい割り切って考えますが、「仕方がなくないこと」(本人の都合で勝手に受診しない、とか)については非情なまでに冷たいですね。で、今回の場合は圧倒的に「仕方がないこと」ですので、安心して受診して下さい。