帝王切開受けた妊婦と胎児死亡

速報。そのうち速報でもなんでもなくなるけど。
帝王切開受けた妊婦と胎児死亡…「大量出血」と静岡厚生病院(読売新聞) - Yahoo!ニュース 魚拓

帝王切開受けた妊婦と胎児死亡…「大量出血」と静岡厚生病院
5月2日12時20分配信 読売新聞
 静岡厚生病院(静岡市葵区北番町、265床)は2日、同病院で帝王切開手術を受けた静岡市の妊婦(24)と10か月の胎児が死亡する医療事故が起きたと発表した。
 同病院は、静岡中央署に異状死の届け出を行った。
 記者会見した玉内登志雄院長によると、妊婦は出産予定日を3日過ぎた4月27日朝に容体が急変し、自分で同病院に来た。医師が帝王切開したが胎児は死亡。その後、妊婦も大量出血を起こし、同日午後に死亡したとしている。
 妊婦は胎盤早期はく離と診断され、手術を受けた。胎盤が分娩(ぶんべん)前にはがれると、胎児は低酸素状態になり、妊婦も大量出血で生命に危険が及ぶことがあり、妊婦の1%弱に起こるという。

内容的には、特段珍しいことでもなく、記事になった理由はよくわかりません。手術で母児ともに死亡したみたいにも読めますが、こんなに予後の悪い早剥なら、胎内死亡だった可能性は極めて高いでしょうな。ま、センセーショナルな書き方してないからいいのかな。病院が警察に届けちゃったようです。
結果的には早剥からくるDICを乗り切れなかったんでしょうな。つくづくお産は怖いと思います。ま、詳しい経過が不明なので治療の適切さは分かりませんが、Yahoo!ニュース的には医療過誤のカテゴリに入っております。
<追記>新聞社のサイトだと、後ろの方がちょっと違うみたい。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080502-OYT1T00335.htm →Yahoo!の方もこのバージョンに更新されてました。

帝王切開受けた妊婦と胎児死亡…「大量出血」と静岡厚生病院

 静岡市葵区北番町の静岡厚生病院(265床)は2日、同病院で帝王切開手術を受けた同市の妊婦(24)と10か月の胎児が死亡する医療事故が起きたと発表した。

 同病院は、静岡中央署に異状死の届け出を行った。

 記者会見した玉内登志雄院長によると、妊婦は出産予定日を3日過ぎた4月27日朝に産気づき、診察を受けるなどしていた同病院に来た。胎盤が分娩(ぶんべん)前にはがれる胎盤早期剥離(はくり)と診断され、医師が帝王切開したが、胎児は死亡。その後、妊婦も大量出血を起こし、同日午後に死亡した。

 胎盤早期剥離を起こすと、胎児は低酸素状態になり、妊婦も大量出血で生命に危険が及ぶことがある。胎盤早期剥離は妊婦の1%弱に起きるが、双方が死亡するケースはまれで、同病院ではここ20年間起きていないという。玉内院長は「医療行為に、死因に直結する問題はなかったと考えている。事態の重大性を考え、公表した」と述べた。
(2008年5月2日13時48分 読売新聞)

続報

大量出血の妊婦死亡、胎児も助からず 静岡の病院(静岡新聞) 魚拓
地元紙の記事。記事から読み取れるのは、地雷を完全に踏み抜いたということ。前エントリの推測通り、胎内死亡だったようです。産科医療従事者でない方々がこの記事を読んだら、自宅待機を伝えた「対応した看護師、助産師」を責め倒すかも知れません。その責任を負いきれずに、今後、陣痛関係の電話も全て産科医が判断、みたいな流れになったら産科医の業務は激増し、完全崩壊確定でしょう。あるいは、陣痛電話を医師が対応しない「不備」で医師を責め倒したとしても、やっぱり崩壊でしょう。結局、この症例を記事にしたことで、何のメリットもないと思われます。

大量出血の妊婦死亡、胎児も助からず 静岡の病院
05/02 14:52
 静岡厚生病院(静岡市葵区北番町、玉内登志雄院長)は2日、陣痛を訴えて来院した静岡市内の妊婦(24)が大量に出血し、死亡する医療事故があったと発表した。胎児も助からなかった。病院と遺族はそれぞれ、静岡中央署に届け出た。同署は司法解剖するなどして過失の有無について任意捜査を始めた。
 同病院によると、妊婦は分娩(ぶんべん)予定日を3日すぎた4月27日午前0時ごろ、陣痛が始まったと同病院に電話連絡。対応した看護師、助産師は問題がないと判断し、自宅待機を伝えた。妊婦は約6時間後に再度電話で訴えて来院し、同日午前8時すぎに医師が診察したところ、既に胎児の心拍は無かった。
 母体は、胎児がまだ子宮内にいるのに胎盤がはがれてしまう症状「胎盤早期剥離(はくり)」が確認された。緊急帝王切開を行い、子宮内から死亡した胎児を取り出した。母体は3リットルを超える大量の出血があり、輸血を含む5リットル以上の輸液で対処したが、けいれんや意識レベルの低下が起こり、妊婦は同日午後1時40分ごろ死亡した。
 妊婦は昨年9月に同病院を初めて受診し、死亡2日前の4月25日の診察では母子ともに異常はなかったという。
 玉内院長は「母子ともに亡くなった結果について遺族におわび申し上げます」と述べた上で、「現段階では医療過誤との認識はない」と話した。
 病院の届け出を受けた静岡中央署は病院関係者から任意で事情を聴き、カルテなどの提出を受けた。


 胎盤早期剥離 通常、胎児が生まれた後で胎盤が子宮壁からはがれるが、胎児がまだ子宮内にいるにもかかわらず胎盤がはがれてしまう状態。胎児への酸素供給が止まってしまうため、緊急に帝王切開して胎児を取り出す必要がある。重症だと母体は大量出血に見舞われ、生命の危険に及ぶ。妊娠中毒症患者らに発症の可能性が高いと指摘されているが、正常な経過をたどっていた妊婦が突然発症するケースもあり、予測は難しいという。

乱読系

GWだからというわけでも無いが、本をまとめて衝動買いして乱読。何か今回は飛行機系が多い。
まずは客室乗務員系。

客室乗務員は見た! (新潮文庫 い 85-1)
機上の奇人たち―フライトアテンダント爆笑告白記 (文春文庫)
伝説のスッチー (SB文庫)

最後のはマンガだから読みやすい、って文字の本を読めよ。
次は雑学系。

飛行機に乗るのがおもしろくなる本 (扶桑社文庫 え 3-3)
誰もが気になっていた飛行機の大疑問―たとえば、着陸時に機内を暗くする仰天の理由とは? (KAWADE夢文庫 753)
航空雑学図鑑乗って驚く!!空のギモン98 (講談社+アルファ文庫 B 63-1)

3冊も読むと、内容がかぶってくる。ま、私の場合、一度読んで理解するということが少なくて、何回も同じ情報に晒されて初めて理解するというタイプの人間なので、問題にはならない。経済的ではないが。
次は、雑学系の中でも、一人の著者がこだわりを持ってじっくり書いてる系。

ジャンボジェットの時代 (えい文庫 160)
速さだけが「空の旅」か 飛行機をもっと愉しむ利用術 (知恵の森文庫)

長年、沢山の飛行機に乗ってきただけあって、飛行機に対する愛を感じる著作。
最後は資格系。

よくわかる国際航空運賃計算 改訂第5版―総合旅行業務取扱管理者試験対策

なんであんなに様々なクラスの運賃が存在するのかを知りたかったのだが、どっちかっていうと資格試験対策の勉強になりつつある。
これぐらいの勢いで論文も書き進めて欲しいものだ(←たぶん、私のボスの嘆き)。