偏在ってのは、偏っててもどこかに沢山いるってこと。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060219-00000005-khk-toh
文中に、「医師の偏在が著しい産科や小児科」とあるんだが、偏在じゃなくてすでに少ないぞ。医師が足りてるところ自体ほとんど無いんじゃないかと。

医師配置再編のあおり? 登米・佐沼病院が小児科など縮小
 宮城県登米市が運営する「登米市立佐沼病院」(登米市迫町)の小児科と産婦人科が今春、段階的に縮小される。医師を派遣してきた東北大の人員不足が直接の理由だが、限られた専門医でも夜間や休日に対応できるよう、医師を特定の病院に集中配置する全国的な流れも背景にあり、医師配置再編の序章にも見える。半面、あおりを受けて医師が減る地域の痛みは大きく、自治体の少子高齢化対策にも暗い影を落とす。(迫支局・加賀山仁、報道部・藤田杏奴)
<15日明らかに>
 昨年4月に登米郡8町と津山町が合併して誕生した登米市。佐沼病院の縮小の方針は、15日の市議会で布施孝尚市長が明らかにした。歯科医から転身した布施市長が初編成した新年度予算案など、若い市の将来をめぐる審議を控えた議会だったが、冒頭から重苦しい空気に包まれた。
 小児科は常勤医1人に加え、東北大病院小児科から若手1人が毎日応援に入って24時間体制を支えてきた。しかし、5月12日以降は週3日の派遣に縮小される。交代要員8人のうち、3人が小児科の医局を離れるのが理由だが、布施市長は「石巻赤十字病院の移転開院(5月18日)に備えた措置であることは明らか」と話す。
 産婦人科も、2人いる常勤医の1人が4月から大崎市民病院(現古川市立病院)に移る。
<昨年、国が方針>
 大病院に医師が移る背景には、厚生労働省が昨年12月に打ち出した「連携強化病院」の整備方針がある。医師の偏在が著しい産科や小児科は、重症者向けに24時間の救急医療を手掛ける「連携強化病院」に医師を集約させる。初期医療を担う「連携病院」と役割分担させる考えだ。
 この方針に沿い、県も新年度、専門家による検討を本格化させる。登米市は「内々の話では、県北は古川、気仙沼の市立病院と石巻赤十字が連携強化病院」(布施市長)とみて、佐沼病院の縮小に強い危機感を示す。救急車は佐沼病院から古川市立病院へ約30分、現在の石巻赤十字病院までは約45分かかる。
<深刻人員不足>
 そうはいっても、現場の疲弊も深刻だ。佐沼病院では2年前も常勤の小児科医が体力の限界を訴え、辞めた。今も綱渡りの状況は変わらず「若手は土日も昼夜もなく、3週間に1回休めるかどうか。大変さは承知しているが、医師の体力も続かないし、医療の安全にもかかわりかねない」と、東北大病院小児科長の土屋滋教授は訴える。
 土屋教授によると、核家族社会や共働きの増加に伴い、小児科は休日夜間の患者が増え、激務から、なり手が減っている。悪循環を断ち切ろうと県も電話相談「休日夜間安心コール」を始め、月に80件の利用があるが「県北からの電話は少ない」のが現状だ。
 佐沼病院によると「子どもが心配で来院する気持ちは分かるが、時間外の軽症診察も多く、本当に必要な患者に集中できない」(幹部)。
 登米市には、医師会と連携した初期救急センターを佐沼病院に併設する構想があるものの、具体化はこれから。市は2科の現状維持を目指し、医師確保に取り組むが、電話相談の普及を含め、多角的な対策が急がれる。
[県こども休日夜間安心コール事業]05年6月、県医師会に委託して開始。土曜・日曜・祝日と年末年始の午後7―11時、看護師が電話相談を受け、症状に応じた対応を助言する。相談電話はプッシュ回線固定電話用が「#8000」、その他の電話用が022(212)9390。(河北新報) - 2月19日7時7分更新