例の事件

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060219-00000046-mailo-l07
一応リンク貼ってみる。読むと、しょぼーい記事だぜ。字数は多いけど。
まずタイトルだ。「医師逮捕 関係者に戸惑い 背景に医師不足も」医師不足は背景じゃなくてこの事件のド真ん中だよ。
「1人体制は本当に大変。2人体制がいいのだが、なかなかそうはいかない」なに言ってんだろう。1人の病院を一つ潰して異動させれば二人体制じゃない。ま、一人でやってたら逮捕されるから、これから病院つぶしの動きは加速するだろうけど。特に、この県では。
「県内では『恐らく前例がない』(捜査幹部)という医療過誤事件での医師の逮捕に踏み切った」前例がないことをすることで、褒められると思ったんでしょうか。逮捕することで、どういう影響が出るか読み切れなかったのね。この県からは、まず医者が逃げ出すね。失って初めて、いろんなことに気付くんだろう。

大野病院医療ミス:医師逮捕 関係者に戸惑い 背景に医師不足も /福島
 ◇県の病院局長会見
 県立大野病院(作山洋三院長)で04年12月に帝王切開手術を受けた女性(当時29歳)が死亡した医療ミスで、富岡署は18日、執刀した医師の加藤克彦容疑者(38)に対し、業務上過失致死と医師法違反容疑で異例の逮捕に踏み切った。県立病院の現役医師が逮捕されるのは初めて。謝罪会見した秋山時夫県病院局長は「実際に医療に携わる医者にとって(逮捕は)ある意味では衝撃的なことだと思う」と戸惑いを見せた。【岩佐淳士
 秋山局長は18日、県庁で記者会見し、「改めて患者と遺族におわびを申し上げたい」と深々と頭を下げた。加藤容疑者の逮捕については「誠に残念。警察の捜査状況を見守りたい」とした。
 05年3月に事故調査委員会がまとめた報告では、医師による無理な手術だけでなく、医師不足や輸血体制の遅れが事故の要因として挙げられた。県立大野病院の産婦人科医は加藤容疑者ただ一人。県病院局によると、通常は年間100〜150人なのに対し、加藤容疑者は年間200人の出産に携わっていたという。
 県内の医師不足は深刻で、県立三春、会津総合、南会津の各病院も産婦人科医は1人。秋山局長は「医師には厳しいものが求められており、患者の生命を守らなければいけない」としつつ、「1人体制は本当に大変。2人体制がいいのだが、なかなかそうはいかない」と医療行政が抱える難しい課題もにじませた。
 一方、24時間以内に警察へ届けなかった医師法違反容疑については「医療事故のマニュアルで、医療過誤やその疑いがある場合は警察に届けると規定しているが、事故の時点では過誤やその疑いがあるという判断には至っていなかった」と釈明。「結果として過誤だった。マニュアルそのものがいいのか悪いのか検討する」と述べた。
 また、減給1カ月(10分の1)とした当時の処分については「司法判断が明確になった後、改めて考える」と話した。
 加藤容疑者は当時キャリア9年目の医師。県立医大助手などを経て、04年4月から県立大野病院勤務。
 ◇4時間半かけ関係書類押収−−県病院局
 福島市中町の県自治会館内にある県病院局には午前11時半ごろ、令状を持った県警の捜査員6〜7人が捜索に入った。
 県警から立ち会いを依頼された同局の参事が見守る中、4時間半かけて関係書類を押収。午後4時5分ごろ、捜査員が押収した資料を収めた段ボール1箱を運び出した。【松本惇】
 ◇「3カ月半、連絡なし」−−医師法、24時間以内に届け出義務
 午前11時半。富岡署で渡部四郎署長が淡々と「本日午前9時22分に県立大野病院の医師、加藤克彦容疑者を業務上過失致死および医師法違反容疑で署内で通常逮捕しました」と告げた。
 加藤容疑者が帝王切開手術中に出血多量で楢葉町の当時29歳の女性を死亡させたのが04年12月17日。この事実を同署が知ったのは05年3月30日に県の事故調査委員会(宗像正寛委員長)の会見を伝える報道だったという。
 医師法では遺体を確認した医師が24時間以内に届け出る義務があるにもかかわらず、約3カ月半、県立大野病院からも、加藤容疑者からも同署に連絡は「一切なかった」と渡部署長。
 また、業務上過失致死容疑については、渡部署長は「容疑者は被害者を高度な医療が可能な病院に転送するなど安全対策を取らず、輸血製剤などの準備が不十分なまま手術した」と説明。「容疑者は大筋で事実を認めている」と語ったが、事実を認めていない部分についての説明は「今後の捜査の中で」と言葉を濁した。
 県事故調査委員会の3月の会見以降、同署では死亡した女性の遺族や、加藤容疑者はじめ県立大野病院、県病院局などの関係者らから事情を聴いていた。
 加藤容疑者は19日午後0時40分に同署から地検いわき支部に送検される予定。【田中英雄
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 ■解説
 ◇遺体なく、捜査難航
 県立大野病院の医師が逮捕された事件の捜査は、最も重要な証拠となる遺体がだびに付された後に始まったことで困難を極めた。県警が事件の発生を認知したのは、県の事故調査委員会が会見した05年3月30日。捜査幹部は「翌朝の新聞を見て『何だこれは』と思った」と振り返る。
 医師法は医師に対し、死体に異常を認めた時は、24時間以内に警察署に届け出ることを義務付ける。警察は遺体を司法解剖し死因を究明する。その後、執刀した医師らに業務上過失致死罪などの刑事責任を問えるか慎重に見極める。
 今回の事件では、遺体が捜査関係者の目にふれることはなかった。県警捜査1課などは、事件から約4カ月後の05年4月に病院に家宅捜索に入り、手術の進行表などを押収。関係者の事情聴取を丹念に積み上げた結果、県内では「恐らく前例がない」(捜査幹部)という医療過誤事件での医師の逮捕に踏み切った。今後の県の対応が注目される。【坂本昌信】
毎日新聞) - 2月19日13時1分更新