そんなときでも説明が聞きたいですか?

医療事故報告とか読むと、「手術中に急変した際の家族への説明が不十分で」云々の文言を見ることがある。
事後に十分に説明すれば十分だろう。それを、報告によれば、「急変時すみやかに説明するべきであった」とか書いてあることがある。急変したときは、とりあえず患者さんの処置にベストを尽くすべきではないですか? 死にかけている人ほっといて、まず家族に説明すべきですか?
私は、急変時に患者に付き添わずにその状況を家族に十分に説明していて、一方で患者さんは心停止していたような事例を見聞したことがある。そんな状況でも、まず説明を優先すべきでしょうか?
わかってくれる家族も多い。だが、残念ながら、一部家族の反応は、「そんなことになっているなんて知らなかった。何でその時説明してくれなかったのか」である。だから、その時は手が離せなかったんだって、と、話はグルグル回る。
空しい。