分娩は抽選

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060308-00000090-mailo-l14
「抽選」ってのが何とも言えんな。「出産難民」ってのもキーワードになっていきそう。

県立足柄上病院:医師確保も…お産、抽選か先着順 新体制、月10件が限度 /神奈川
 ◇新体制で再開後も、月10件が限度−−今月中旬以降の予約休止
 産婦人科医不足のため、今月中旬以降の分娩(ぶんべん)予約を休止していた県立足柄上病院(松田町)が、4月からの医師確保にめどが付き、8日に5月15日以降の分娩予約受け付けを再開する。ただし、新体制では月10件が限度。04年度の650件の約5分の1で、申し込み多数の場合は、抽選か先着順となる。県内でも出生率が高い足柄上地区(南足柄市など1市5町)だが、同病院以外には分娩できる病院・診療所はなく、“出産難民”がしばらく続きそうだ。
 同病院には昨年10月まで、横浜市立大医学部が常勤の産婦人科医4人を派遣していたが、10月以降は常勤3人と非常勤2人となり、4月以降の全員引き揚げが決まった。
 理由は産婦人科医不足だ。緊急呼び出しや拘束時間の長さ、医療事故訴訟の増加、少子化などによる成り手の減少が背景にある。さらに医師法の一部改正に伴い、04年から医師免許取得直後の医師に2年間の臨床研修が義務づけられ、大学病院に派遣する余裕がなくなったことも大きい。東京23区以外のほとんどの病院で産婦人科医不足が言われるほどだ。
 医師引き揚げ決定を受け、同病院の院長や県幹部が首都圏の大学の医局に出向いて医師派遣を要請。医療関係の雑誌やホームページでも募集した。その結果、4月から常勤1人と非常勤2人のほか、夜間や休日に勤務できる医師を確保。「時間数では医師3人分」(同病院)の体制になった。
 だが、住宅開発が進む足柄上地区は、全国的に少子化が進む中、出生率が高い。1人の女性が一生に産む子供の数の目安となる03年の合計特殊出生率は県全体が1・18なのに対し、大井町1・49、開成町1・42とトップクラス。分娩予約休止を受け、既に近隣の小田原市秦野市の病院が対応に追われている。
 分娩予約は、申し込み多数の場合は今月24日までは抽選。25日以降は先着順となる。申し込みは足柄上病院医事経営課医事担当(0465・83・0352)へ。【足立旬子】(毎日新聞) - 3月8日11時3分更新