福島事件とWinnyとガリレオ裁判

「医療の専門家を、医療について素人の法律家が裁く現代のガリレオ裁判だ」というコメントが某ML上で流れていて、なるほどと思った。で、このWinny事件なんかも、その典型かと。ITの素人の法律家が、専門家を裁くガリレオ裁判。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060309-00000168-mai-soci
引用しておく。
別の記事に載っていたが、
「府警と京都地検が『改良することで、罪を問わない』と言えば金子被告はすぐに着手すると思う」
というのは、まさにその通り。実にムダな裁判だと思う。流出した情報はもとに戻らないのにね。減った産科医も、余程のことがないと、もとに戻らない。どこで、ひとびとは、気付くのだろうか。

ウィニー>開発の元東大助手「改良は容易」 京都地裁公判
 ファイル交換ソフトWinnyウィニー)」開発で映像データなどの違法コピーを助長したとして、著作権法違反のほう助罪に問われた元東京大助手、金子勇被告(35)=東京都=の第20回公判が9日、京都地裁(氷室眞裁判長)であった。自衛隊や警察などからウィニーを媒介とした内部情報流出が相次ぐ問題について、金子被告は「(流出拡大を)防ぐ改良は容易にできる」と述べる一方、京都府警に止められているとの趣旨の発言をした。
 この日の被告人質問で、最近の情報流出問題について弁護側に聞かれ、「本質的には情報を(私用パソコンに移すなど)外部に持ち出すことが問題で、ウィニーとは全く関係ない。ウィニーでは他の人も情報を共有できるため、漏れた時の発見が容易になる」と発言。流出拡大を防ぐ改良については「積極的にやりたいが、(バージョンアップはしないと府警と約束しており)また罪に問われる可能性がある」と述べた。
 弁護側もこの日の弁論で「保釈取り消しや新たに事件となることを恐れ、ウイルス対策ができない」と主張した。
 金子被告は府警の家宅捜索を受けた03年11月、「改良などの開発を今後はしない」との誓約書を提出させられている。
 金子被告によると、改良とは、問題あるファイルが流出した際、そのファイルを特定して流通を止める技術。第17回公判(05年11月)でも「特許を出願中だが、ウィニーでは警察との約束でできない」と述べていた。【太田裕之】(毎日新聞) - 3月10日0時13分更新