総論と各論

今朝の読売新聞の医療的な欄に、読者からの投書あり。開業医さんと、医療事故(かもしれない)によって親を失ったと思われる一般人の方のものの計2通。どっちが医療を擁護して、どっちが批判をしているかは自明。
気付いたのは、医療側は、医療費の安さ等々から、スタッフの疲弊に至るまで、他の国のGDPや医療費水準との比較をしつつ、国家的視点で述べているのに対し、一般人の方は、自分の親の事例から、「『忙しい』を免罪符にして医療事故を起こしていいワケないだろ! サボるな!」と言っている。この投書を読む大多数の一般人の方々が共感するのは、具体的で分かりやすい「事例」の方だろうから、医療叩きの方が加勢するのは理解できる。だから、こういう投書の載せ方をする新聞の意図もわからんでもない。でもまあ、以前なら、この開業医さんの投書も載らなかっただろうし、それだけでも風の変化を感じるべきなのかもしれないけど。いずれにせよ、このレベルの論争をしている限りでは、医療改革なんて夢また夢、焼野原が近付いている、ということで。不幸になるのは国民だということに、早く気付いてもらいたいのだが。