産婦人科医は女医が有利か。

これに関して、某大学のホームページでコメントが出ていて、その潔さに関心しました。実在する大学産婦人科のホームページ。
ここの大学の産婦人科のページなんですけど。「入局希望・見学の方」というページをみると、こう書いてある。

 最近マスコミで「女医だけの女性外来」といった言葉が氾濫しています。産婦人科における、女性の悩みには女医の対応が一番よいのなら、心臓外科医には狭心症か、心筋症、あるいは心臓弁膜症の既往を持った人が一番いいのでしょうか?肝疾患専門医には肝炎や肝硬変をもった方が最適ですか?と聞きたくなります。
 医学というのは患者さん(あえて患者様、と呼ぶ今の風潮にも私たちはなじめないものを持っています。対等であるべき関係をなぜ医師がへりくだらねばならないのでしょう?患者さんはお金を儲ける対象のお客様ではないのです。)の苦しみを理解し、共感して、治療するための方法論であり、それを実践するのが医療です。
 医師を性別で分ける、という考え方は医学をまじめに学び、医療をまともに実践している人間からは決して生まれてこないものだと思っています。女性でも男性でも患者さんのために知識を積み上げ、技術を磨き、一生懸命医療を行う医師がよい医師なのです。従って男女による損得はない、と考えてください。

ここまでクリアカットに宣言出来るところに、感心してしまいましたよ。ふと、以前読んだジェフリーアーチャーの「ロスノフスキー家の娘」の作中、議会での質疑応答のシーンで
「何かを論じるのに経験者にしか許されないなら、宇宙開発について語れるのは議会には一人しかいない」(そのとき、宇宙飛行士経験者の議員が1人いたため)
みたいなフレーズが出てきたことを思い出してしまったよ。そういえば、昨日、一昨日と「無資格助産問題」で産科医よもっと立ち上がれ、みたいなコメントを目にしたが、別に医療従事者じゃなければ医療問題を語ってはいけないワケではないので、一般国民の皆さんも頑張って下さい、ということにしたいよ。
話が逸れてしまったけど、この大学のこのコメント、スゴイよな。でも入局者は女性ばかりという噂。