キモチを代弁?

医療に関しては、トンデモナイ記事が新聞に載ったり、信じられないテレビ番組が放送されたりするわけだが、これは、と思ってもしっかり反論できなかったりする。そんなとき、他の方のブログなんかをみて、「そうそう、そういうことを言いたかったのだよ!」と感激するのであるが、そういう記事の勝手な紹介。
まずは、ちょっと古いネタだが、昨年12月12日に放送されたという、「命を救う病院を教えます」とかいう番組。http://blog.so-net.ne.jp/Herr-Doktor/2006-12-13の記事が秀逸。なんとかいう演歌歌手の方が、こんなことを言ったらしい。

病院へ診察依頼の電話で氏名など言い、着いたらすぐに対処するように、
と伝えておいたのに、着いたら何度も名前から聞き返されて腹が立った。
痛いんだから、そんな事よりも早く治療しろ!ってんだ。
ところが、女医が出てきやがって、また事情を説明しろ、だ。
これじゃ埒があかないと、隣の救急病院へ行ったら、手遅れ寸前だった。
後で聞いたら、あんな老人病院、入った人は死んで出てくるもんだ、だって。
盲腸で15cmも切って、死にかけた。今でもその傷が残ってる。

詳しい分析は、リンク先を読んで頂くことにして、私は手抜き。番組後スゴイ反響だったみたいで、この人のホームページの掲示板が閉鎖になってたらしいからね。まあ、台本を読まされたのかも知れないけど、言っちゃったもんは取り消せないからね。日本中の女医さんを的に回してしまったこの演歌歌手の方に、幸あらんことを。

もう一つのネタは、最近の琉球新報とかいう新聞の社説。社説でこのレベルですよ。日本の未来も暗いナァ。■「新生児医療・救命格差の原因究明急務」 なぜ、そういう社説になる? 琉球新報 | 勤務医 開業つれづれ日記

 救命率「78%」と「100%」、選択を迫られれば迷わず100%の病院を選ぶ。しかしこれは数字に示されて初めて判断できることだ。
 厚生労働省研究班が4日公表した「総合周産期母子医療センター」など周産期医療中核施設の救命率調査で、施設間の格差が浮き彫りになった。調査の対象は2003年に入院した出生体重1500㌘以下の赤ちゃん。救命率の平均は89%である。日本の新生児医療は世界の最高水準にあるといわれるものの、施設間で救命率に22ポイントもの差があることは看過できない。

痛い。痛すぎ。分母が全く考慮されてない。詳しい分析は、やはりリンク先を読んで頂くとして。最初は、レポートを書いた医師の方がイタイんじゃないかと思ってたが、この分析を読むと、そうではなくて、やっぱり記事の方がイタイということが分かったよ。そういう私もイタイ人間に数えられてしまうな。気を付けよう。
もっとかしこい文章が書ける人間になるように努力します、というのが、今日のオチ。