第3回公判

毎月公判が開催されているが、今回は「いのげ」先生とか、「紫色〜」先生とかが御参加されてないらしいので、どうも情報は遅れ気味。決して医療関係者の関心が無いわけではないかと思うが。
公判の様子は、
http://plaza.umin.ac.jp/~perinate/cgi-bin/wiki/wiki.cgi
には載るはずです。現段階で一番早いのは、
福島県立大野病院事件第三回公判(1)|ロハス・メディカル ブログ
かと。
もう3回目なわけで、第1回・第2回もあったわけだが、記録を読んだ印象では、やっぱり裁判は言葉の知的ゲームなんだな、ということ。検察側は、いかにして被告が悪人だったか「印象づける」ための尋問を繰り返すし、弁護側は如何に被告に責任がないかを印象づけるための尋問を繰り返す。ただそれの繰り返しで長い。弁護側の尋問内容が若干科学的なのは、弁護側があくまで医療関係者だからだな。裁判で真実が明らかになることは無い、と実感するところ。自分に降りかかってきたら、とても耐えられない時間だし、とにかく降りかかって来ないように努力したい。
直接証拠を調べずに、証人の印象を聞いてどうするんだろうね。そして、それにのせられて誘導尋問されてしまう証人。で、その証言を覆すには、証人の経験のなさみたいなものを暴露しないといけない状況。あんまり証人にとっても気持ちよくないことだよね。誰にとっても有益なものではないと実感される。直接書くと、個人の方の批判みたいになってしまうので、総論的に書いてみましたが・・・
最後に、ロハスさんのページから、ちょっと引用。

開廷前に裁判所の職員と裁判長から
二度に渡って
「メモは許可されているが録音は許可してないから
 録音しないように。
 もし録音しているのを見つけたら退廷させるし
 次回から荷物検査をする」旨の注意があったのだ。

そりゃ、そうだよな、あんなの載ったら録音したと思うよな。
しかーし、私は横で見ていたから知っている。
事務局のM医師とH氏が
人間業とは思えないスピードでメモをしていたのを。

裁判所とか裁判長とか、医療関係者が普段、どんなスピードで仕事してるか知らんのだよな。学生時代の講義のノート取りに始まり、学会のメモとか、耳から聴いた情報をメモする能力、医療関係者には結構高い人が多いのだよ。あれくらいの記録、録音が無くたってできるんだよ、なめんじゃねぇ、とちょっと思ったり。そうそう、大学の講義なんか、今は詳細なシラバスが配られないと苦情が出たりするらしいけど、昔はそんなのなくて、スライド垂れ流しの講義を必死にノート取ってたよな。ああ懐かしい。ちなみに私が看護学校とかで講義するときは、しゃべること100%プリントに書いて配ってますけど。準備も大変だけどね。
<追記>トラバされた先で、

 医療関係者の方々も,裁判官初め法曹関係者が普段,どんなスピードで仕事してるのかはご存じないだろう。
 講義を初め,人の話を聞き適切にメモを取る能力は,医療関係者にのみ求められるものだけではなく,法曹関係者にも当然に必要とされるものだ。
 自分たちだけが特殊で優れた能力を持っているなどと思わないことが懸命〔ママ〕だ。

と言われてしまったのだが、もともとは、裁判所側から、「君たち、録音なしであんなに記録できないだろうよ(ちょっと被害妄想)」的な言われ方をしているものに対して「僕にもできるもん!」という意味のコメントであり、決して法曹の方々がそういう能力がない、というエントリではないということをご理解頂きたい。