連休の記事から

連休中、モーニングデイ新聞を目にする機会があったのだが、二日連続して1面が医療関係だったので、該当記事を挙げておく。片方については、天漢日乗さんで詳細に分析されているので参照されたい。
1月13日は、http://www.asahi.com/kansai/sumai/news/OSK200801120087.html 魚拓
1月14日は、http://www.asahi.com/kansai/sumai/news/OSK200801130044.html 魚拓
まあツッコミどころはいろいろあるが、まずは13日の分娩費用の記事について。分娩にはお金がかかるものだ、ということをボチボチ市民にも周知していかねばならないのだが、こういうのは最初に誰かがやると必ず叩かれるのは目に見えているので、この泉佐野市の勇気に敬服する。で、バッシングが一通り終わってから、そういうのが当たり前、という風潮になってから後追いするのは、賢い自治体なのかも知れない。で、実際問題、里帰りを断らざるを得なかったり、いろいろな制限をしたりしなきゃいけない状況になってきてるのは明らかなので、記事中のコメント「経営難だからといって患者負担に格差を設けるのは論外」「広域の医療が良くなるよう考えるのが自治体病院の存在意義の一つ」なんていうのは何か周回遅れ感が否めない。周囲が見えないくらい追いつめられているのかも知れないし、マスコミが改変しているのかも知れないけど、安易なコメントは出さないように気をつけなければいけない、と自戒。まあ、マスコミ様が私のような下々の者にコメントを求めることは無いと思うので、杞憂に終わるとは思うけど。
14日の記事については、天漢日乗さんがキッチリとコメントされているので、私から言うことは殆どないけど、救急である必要のない患者によって救急という限られたリソースが食いつぶされている、ということをしっかり書いて欲しかったなぁ、というのは感想。
個人的には、技術のある医療者の方々は、完全に疲弊しきってバーンアウトしてしまう前に、とりあえず逃散して、地下に潜伏して体力と技術を温存して、来る焼け野原後に再構築される医療に参加して頂きたいなぁと思うところ。このままだと、焼け野原の後に人材さえ残らなくなってしまうかもだから。どんな分野でも、とりあえず人材さえいれば、何とかなるもんですから。裏を返せば、ハコモノだけあっても、中に入れるコンテンツがなければ、何にもならないということ。そこらへんは、政治家の方々はどのように考えておられるんですかねぇ。「人は石垣、人は城」っていういい言葉が昔からあるのに。