産婦人科医が減る本当の理由

かどうかは分かりませんが。理由の一部かも知れません。
殆どの医師は、学会に所属しております。産婦人科医なら日本産科婦人科学会。内科医なら内科学会に入っているでしょう。その各学会が、認定医・専門医資格を出しているので、最近は資格社会でもありますし、そのメンテナンスのために、最低一つは入っているでしょう。加えて、サブスペシャリティーのために、いろんな学会に所属することになるわけです。サブスペシャリティーの資格を取るためには、最低限一つの専門医資格を持った上で受験資格があることがほとんどですので、自分の基本となる学会がその医師一人一人により決まってくるわけです。
そんな中、学会の年会費ってバカになりませんよね。中でも産婦人科は高いような気がしていたので、ちょっと調べてみました。基本診療科の学会の年会費の一覧です。

日本内科学会     9,000円
日本外科学会    10,000円
日本小児科学会   10,000円
日本泌尿器科学会  12,000円
日本医学放射線学会 12,000円
日本耳鼻咽喉科学会 13,000円
日本形成外科学会  14,000円(2000円の支部費含む)
日本整形外科学会  14,000円
日本眼科学会    15,000円
日本皮膚科学会   15,000円
日本精神神経学会  15,000円
日本産科婦人科学会 18,000円
日本麻酔科学会   18,000円

産婦人科学会と麻酔科学会が最高値。で、この二つの科は、不足が言われて久しいのですが、崩壊が言われてる外科は案外年会費が安いので、「学会の年会費が高い科は崩壊する」というのはちょっと言えない。もしこの表に誤りがあれば、訂正しますので、コメント欄に情報をお願いします。足りない学会があれば御指摘下さい。
私は近畿地方の所属で、産科婦人科学会の近畿地方部会、そして都道府県部会にも入っていることになります。さらに、産婦人科医としてはもう一つ、産婦人科医会というのに入らねばなりません。都道府県によっては、これには入らなくていいところもあるのかも知れませんが、私の県では、都道府県部会の規則で、産科婦人科学会会員は、医会にも強制的に加入させられるので、その年会費も加わります。そんなわけで、サブスペシャリティーの学会は除いて、産婦人科医である、産科婦人科学会会員であるというだけで支払う年会費、総額71,000円です。もう、これだけで、産婦人科医であることを辞めたくなりますが、まあいろいろしがらみがあるので、資格をメンテナンスし続けてるわけです。年間71,000円、最初の5年目に払う専門医試験審査料/登録料・計48,000円、5年に一度の更新料・計10,000円、世間から受けるバッシング・プライスレス。
他の学会の地方部会費が全然わからないので、ここからは年会費ビンボー自慢をお願いします。コメント欄に、基本診療科の学会員であるというだけで支払わねばならない年会費の総額を記入して下さい。他の地方の産婦人科の方も歓迎します。もちろん、感想だけでもOKです。