たらい回し

産科医辞めぬ取り組みを=たらい回しと言わないで−医療体制でフォーラム・東京(時事通信) - Yahoo!ニュース 魚拓
今さらながら、

 岡井崇昭和大教授は、妊婦死亡の報道について「『たらい回し』『受け入れ拒否』という言葉は(受け入れるかどうか)自分で決める余地があるようで現状と違う。その病院で働く人のやる気がそがれる言葉を使わないでほしい」と求めた。 

のようなコメントが記事になるようになった。もうかなり前から言われ続けていることだけど。すでにPoint of no returnは過ぎているのだが、多少報道もマシになるのかも知れない。ま、別にもう報道に何の期待もしてないんですが。
今回の件も以前の件もそれが『たらい回し』だったということにしても、それは回す『たらい』があるからの話で、それは多少なりとも病院の数があるという証左なわけで。もう回す『たらい』さえない地域もあるので、それはそれでマスコミ的には、『たらい回し』はもう起こらないから安心なのかも知れませんが。そういう点でみれば、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081101-00000058-yom-soci 魚拓
に出ているように、「妊婦搬送、大都市ほど拒否」なんてのは断れる施設の数があるから当然なんであって、医療関係者にしたら何を今さら、的な感じもするのですが、知らない人は知らないので、周知する意味では必要な記事なのかも知れません。むしろ、

搬送の受け入れを「断る場合がある」というセンターが4割弱に上り、特に大都市部で多いことが分かった。

っていうくだりが、断らないところが6割以上だなんてあり得ない、という感じすらしますね。しかしだな、各新聞社に加えて行政までがバラバラに各周産期施設にアンケートを送り付けること自体が、病院業務の妨げになるかも知れんなどということは、送り付けてる方は多少は想像してるんだろうか?