小澤征爾音楽塾 オーケストラプロジェクトI

2000年ころから「オペラプロジェクト」がスタートしていて、それは軌道に乗っているようであるが、今度はオーケストラプロジェクトとのこと。今回の公演は、

ひとつの演奏会としては、曲数が少ないような気がするが、準備期間とかチケットの値段とか考えるとまあ許せる範囲か。で、チケットも取れたので行ってきた。
安い席だったのだが、見通しはよし。隣の男性がちょっと感じ悪い人だったが、当方も負のオーラ(?)を出しつつ対抗する。オケのメンバーは若い。まあ、若手演奏家を集めて、ということだから当然か。演奏者は女性が圧倒的に多い。これは、優秀な若手演奏家に女性が多いということか、そもそも音楽業界を目指す人が女性が多いということなのか、その両方なのか。
演奏自体は、プロとしてか、プロの卵としてか、ちょっと上手いアマチュアとしてか、どの聴き方をするかにより評価は変わるだろう。褒めるとすれば、若々しくエネルギッシュな演奏、という褒め方になるだろうが、一人一人は上手かもしれないがアンサンブルとしては整っていなかった、とも言える。演奏が大崩れすることはなかったが、小さな事故はいっぱいあったような気がする。
一昨年、アメリカのプロオケをいっぱい聴いたのだが、そこで感じたのは、プロのプロたるところはやはり演奏水準のスタンダードの高さで、凡ミスが無いこと、安心して聴いていられるということがあるんだが、今回のこの演奏はそうではなかったと思う。若手演奏家の臨時オケ的な集まりの演奏会としては成功だとは思うし、実はリハーサルも聴きに行っているので、リハ段階の演奏より圧倒的に良くなっているから、能力はとても高いとは思う。ただ、「若手演奏家の臨時オケ的な集まりの演奏会としては成功だとは思う」とシロートに言われてしまうことが演奏者の方々の望むところなのかは分からないけど。
いずれにせよ、ベト7は生で聴くと、とてもいい曲だ。