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妊婦転送死亡:発生3年 「世の中、動いたと実感」遺族、産科医療改善望む /奈良(毎日新聞) - Yahoo!ニュース 魚拓
この件については、何かコメントすると面倒なので、最近では触れるブログも少なくなってきたように思う。当事者にとっては狙い通りなんだと思うが、それで失われるものもあるだろう。
某巨大掲示板は、諸悪の根源みたいに言われることも多いが、殆どのノイズ情報の中に、キラリと光る情報が存在することがあるので、私はキライではない。医療関連のブログも沢山あって、ウチのブログのように内容が殆どノイズなものもあるけど、有益な情報が出ているブログもいっぱいある。情報を規制すると、見ていて不快な情報が無くなって居心地はよくなるだろうが、その反面、有益な情報まで地下に潜ってしまうことも否めない。それは真実を知る上ではかなり不都合なことなんだと思うが、comfortableな情報にだけ接していたい場合にはその方がいいのかも知れない。
で、記事だが、関係者の方は、「世の中が動いたと実感する」「この子たちの世代に何か良い物を残したい」ということだそうで、それがいい方向であることを願わずにはいられない。大野・大淀と2件続いた2006年の後、一人医長が社会的にも許されなくなり、確かに産婦人科医の労働条件は多少改善の方向には変わっていると思うので、医療界にとっては悪いことではなかったのかも知れない。ただ、社会が、マスコミが、政治が、どんなに産科医療のことを騒いだとしても、最近では女性が妊娠するのはせいぜい一生に2-3回のことであり、他のほとんどの人たちにとっては実感できないことであるのは事実だろう。今は社会に余裕がないから、自分に関係ないことに興味をもつということがなかなか出来ない。社会が、産科医療に関心を示せるくらい余裕があるなら、対象となる人数がより多い医療全体の過重労働にも目が向いて、医療のコンビニ的利用なんてのも激減するはずなんだけどね。他人の立場、相手の立場になって考えることが重要なんだけど、それは余裕があるときしかできないんだよな。常に余裕を持っていたいんですけどねぇ。なかなか難しい。