研修医少女

医療漫画は、その良し悪しにかからわずたいがいはコンビニで目を通している。
「研修医少女」は最近連載が始まったもの。ビジネスジャンプで連載中。出版社のページでは、

主人公・ルカは救急医を目指す新人研修医。ついに志望するERでの研修が始まるのだが、人々の命が日々失われゆく非情なる職場で、彼女は自分に問うことになる。「私に何が出来るのか」と。一切の妥協も一刻の猶予も許されない過酷な現場で、懸命に人を救おうとするルカの命の物語が今、始まる!!

名前からしてどうよと思ったが監修の人がそのスジらしい。ストーリー的には、上司の命令に逆らって救急患者を受け入れたり、ってのは最近の救急ネタではもう定番のパターンなのだが、熱血のうっとおしさは「ブラックジャックによろしく」よりは絵が爽やかなのでまだ軽症。
いつも思うんだが、上司の命令に逆らって独断で治療を行って、漫画ではたいがい成功して上司の方がバツの悪い思いをするんだが、実際のところはどうかなぁ。まあ逆らわないのが普通で、仮に逆らって何か治療を行ったとして、結局は上司の言うことが正しくて「それみたことか」的な結果なのが普通なんじゃないかなぁ。勉強と経験が多少モノを言う分野では、新米がそう簡単にホームランを連発出来ないと思うんだけどね。本作品の内容を、読者の方が現実と混同されると、現場の人たちはうっとおしいかも知れない。
ただ、どんな分野でも、上の人に歯向かいたい、っていう欲望は下々の者には少なからずあって、そういう願望が作品となって世間に溢れるのだ、と思えば分からんでもない。ある程度トシをとって、自分が上の立場になると、今度は水戸黄門的な話の方が好きになったりするんだろうな。