「ドクターコール」で手を挙げない医師を、どう思いますか?

青春リアル」なる番組でのお話。ネタ的には、ネット医療界では十分に語り尽くされて結論が出ているような話。1月15日に最初の放送があって、2月26日に反響編が放送されたんだそうな。この番組自体を普段は見てないのに、なぜかこのシリーズについては両方見ているという奇跡(笑)。まずはご本人の問いかけから。

今年の夏、飛行機の中でのこと。客室乗務員から「この中に医者はいらっしゃいませんか」とドクターコールがかかりました。誰も呼びかけに答えませんでした。


そして私も、手を挙げませんでした。医学生として何かできることがあったかもしれないのに、「失敗したら責められるのではないか」と思うと怖くて出て行くことができなかったのです。

医学生として何か出来ることがあったかもしれない」というところがまだまだ甘いな。私が医師になって初めて感じたのは、「国家試験を通ってもまだ何もできない」ってことだ。いわんや学生をや。
私が医学生の時、新幹線の中でドクターコールがありましたとさ。2回放送がかかったので、どうなってるのか気になって行ったら、痙攣発作系の患者さんで、すでに医師が3人集まって診断にかかってた。で、私、「医学生ですがどういう状況か教えて下さい」って聞いてみた。そしたらその3人の中で一番何もしてなさそうな先生が、「僕は専門じゃないんだけど来てみたら、KO大の神経内科の先生がいらっしゃったのでもうお任せしてる」とか解説してくれた。詳細は割愛(つーか忘れた)するが、勉強になったという印象がある。新幹線だとかなりの人数が乗っているから、医師も乗客の中に多いんだろうな。飛行機だとそうはいかないかも。ああでもB747-400とかいわゆる大型機なら(以下略)
私が臨床を語るのもおこがましいが、実際の臨床って、例えば学生との会話で考えると、

教官「○○な症状の時には何を疑うの?」
学生「△△と××だと思います。」
教官「まあ国家試験の時はそれでいいよね。でも、実際は□□のことが意外に多いから現場では注意ね」

みたいなことの繰り返しのような気がしますよ。自分の科の知識だけで判断できることってすごく少ない。救急なんて技術と知識の総合芸術みたいなもんでしょ。機内なんていう特殊な環境でちゃんと診断するなんて、相当難しいと思うぞ。
さて、この件に関する掲示板がかなり香ばしい。
−みなさんのご意見−青春リアル 魚拓
お時間のある方は、再放送を視られたらよいかと。生暖かく見守りたい気になりますね。