最悪のパターン

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060913-00000298-mailo-l30
これってどうなんでしょうね。
産婦人科が無くなるので、助産師外来、ってところまでは他の病院でもあったことなのでまあよいとしても、院内助産所ってのはねぇ。そもそも院内助産所ってのは、産婦人科が普通にある病院で、医師の負担を減らそうと、正常分娩は助産師でやりますけど、何かあったらよろしくね、という仕組みなのであって、産婦人科医がいない病院での助産師だけの分娩は、ただの助産所であって、「院内」のホントのイミではない。この新聞記者は、多分、病院の中で助産師が分娩を取り扱うってことを院内助産所だと思ってるんだな。
記事をよく読むと、その院内の助産師たちは、現在市内の助産院で助産できるように研修中らしい。コワイな〜。そこまでして、この病院で分娩をしなきゃならんのだろうか。
何度も言うが、助産師が扱えるのは、「正常分娩」だけだけど、それが「正常」どうかは、終わってみないとわからないんだよ。事前にはわからないんだよ。正常な経過が、急変することもあるんだよ。そこらへんを、国民の皆さんに理解して欲しい。
と思ったら、別の記事にも書いてあった。誤解ってオソロシイよな〜
<追記>http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2006/09/post_d480.htmlでも言及されてましたのでトラバします。

南和歌山医療センター:「院内助産所」を開設、年内には妊婦受け入れへ /和歌山
 ◇今月で産婦人科廃止
 今月で産婦人科がなくなる田辺市たきない町、南和歌山医療センター(中井國雄院長)が、新たに「院内助産所」の開設準備を進めている。授乳室を改修した和室の出産室も完成し、年内には妊婦の受け入れを始める。
 院内助産所ができるのは、4階西病棟の産婦人科の一角。現在、配置されている14人の助産師のうち、同科の診療停止に伴う異動や退職者を除く約半数が従事する。同センターは、同市内などにある4軒の個人経営の助産所に協力を要請し、担当の助産師を研修で派遣している。
 また、開設に先立ち、15日から妊娠、出産、産じょくなどの保健指導を目的とした「助産師外来」を立ち上げる。月〜金曜日、午前9時〜午後4時で完全予約制。費用はいずれも健康保険対象外。このほか、育児相談や産前産後の電話相談も行う。
 同センターでの出産件数は05年度、357人あった。このうち306人は正常出産で、異常出産は51人だった。
 同センターの産婦人科は、10月から同市新庄町の紀南病院に集約される。医師不足による厚生労働省の拠点化政策の一環で、担当医3人のうち2人が紀南病院へ、1人は高知県の病院に移る。(毎日新聞) - 9月13日19時2分更新

助産師外来を開設 南和歌山医療センター 
 田辺市たきない町の南和歌山医療センターは15日から、助産師が産前や産後の健康相談に応じる「助産師外来」を開設する。県内では2例目。産科の休止に伴い、保健指導を充実させてほかの病院の負担を補うことが狙い。さらに助産師が正常分娩(ぶんべん)を扱う「院内助産所」も年内に開設したいという。
 同センターは、医師の派遣元となる徳島大学が派遣を見直したことから医師数が減り、8月末で分娩の取り扱いを休止した。10月以降は同センターに常勤医師を置かず、田辺市新庄町の紀南病院で医師数を3人から5人体制にし、機能を集中させる。
 南和歌山医療センターが、出産前後のケアを受け持つ助産師外来を開設することで、出産入院が集中するほかの病院の負担を軽減させる方針。
 助産師外来では、助産師が授乳期の乳房のしこりを解消する対処法や離乳食の作り方などを指導する。母親同士が知り合うきっかけになるように数人を一組にしたサークル形式の講座や電話での出産・育児相談も受け付ける。
 開設時間は月〜金曜の午前9時〜午後4時で、助産師2人が対応する。料金は内容によって異なるが、1000〜3000円。電話での予約が必要。更年期障害の相談に応じる更年期外来は10月以降に開設する予定。
 同センターによると、これまで院内では生後1カ月の健診で患者との接触が終了してしまうことが多かったという。そこで外来開設に当たり、市内の助産所で研修を受けた。今後、母子と継続的にかかわることで「子育てのサポートにつなげていきたい」という。
 助産師外来の出立加代子看護師長(42)は「女性のライフサイクルを支えるという助産師本来の仕事に注目したい。柔軟な対応を目指しているので気軽に参加してもらいたい」と話している。
 南和歌山医療センターの産婦人科は9月末まで2人体制で、10月以降は非常勤医師を配置して、子宮がん検診など婦人科の診療を受け付ける。
 助産師 看護師が半年以上の教育を受けて受験する国家資格。看護師ではできない妊婦の内診や出産の介助、へその緒の切断ができる。全国的に産科医が不足しており、助産師の役割を見直す議論が出ている。
 昨年9月には、岩手県医師会が全国で初めて「助産師外来開設のためのガイド」を作成。県内107カ所の全病院に配布し、4病院で開設している。和歌山県内では和歌山労災病院和歌山市)に次いで2例目という。(紀伊民報) - 9月13日16時59分更新