経過詳細

コピペ御免。

奈良の事件詳細です
長文&連張りスマソ
妊娠中

  1. 最終月経は平成17年10月23日より5日間。近くの開業医で妊娠と診断され、同年12月20日大淀病院産婦人科初診。
  2. 初診時子宮の後壁に28*18の筋腫核指摘。既往歴、家族暦には特記すべきことなし。
  3. 同年12月31日、感冒症状あることと、悪阻強く、何度も嘔吐するため、本人より病院に電話があり、点滴を希望される。当直医指示により点滴を行う。この悪阻症状は 2月まで続き、そのため時々点滴を受けた。
  4. 妊娠経過中はきっちり指示どおり来院、同病院で行われた母親学級も3回きっちり受講した。妊娠経過は順調で血圧も高くなく、96-118/50-60 mmHg で経過しPIHの所見もなかった。他の検査、超音波やX-ray film によるpelviometry も行われたが、新しい筋腫核がもうひとつ見つかったぐらいで、ほとんど異常なく経過した。また分娩は夫立会いを希望し、所定の承諾書に署名捺印を行った。
  5. 同年7月(妊娠37週)の外来受診時、時々ひどい嘔吐があることを訴える。
  6. 妊娠40週頃2回行われたnon-stress testもreactive であった。

入院以後

  1. 妊娠41週超で誘発目的にて入院。失神に至るまでは、おおむね今までの書き込みの通りである。誘発開始(09:40)よりPGE服用終了(14:45)まで産科病棟 師長で助産師である経験31年近い助産師がベッドサイドに付き添い経時的に内診、バイタルチェック、CTGのチェックを行い看護記録に記載あり。
  2. (17:00)準夜勤務の助産師(経験20年)に交代。陣痛は2分おきと患者応答あり。子宮口3cm開大。
  3. (17:20)入院以来最初の嘔吐あり。(胃液様)show(+)。陣痛間歇2分、発作20〜30秒。助産師より呼吸法を指導す。fetal wellbeing 良好。患者「痛い、痛い」と声を出している。
  4. 陣痛と悪心、嘔吐あるため夕食摂取せず。かわりにポカリスエットを十分摂取している。(18:00) CTG で異常所見なし。あいかわらず「痛い、痛い」と訴えあり。
  5. (21:30)胃液様嘔吐あり。ポカリスエットを摂取してはいるが、嘔吐が何回もあるので、ルート確保も兼ねて、5% glucose 500ml 点滴開始。(21:40) 子宮口4cm開大。児心音良好。
  6. (22:00)胃液様嘔吐あり。(23:00) 発汗多い。「もういや、家に帰りたい」との訴えあり。血性帯下を認める。児心音良好。
  7. (0:00)こめかみが痛いとの訴えあり。発汗を認める。脱水気味。BP 155/84 HR74/min.。産婦人科医師に報告。点滴をnormal saline 500ml に変更指示あり。
  8. (0:10)胃液嘔吐あり。産婦人科医師に報告。プリンペラン1A 側管より投与の指示あり。よびかけに応答があり、開眼する。
  9. (0:14)突然の意識消失、応答に返事なし。SPO2 97%, 産婦人科医師に報告、すぐ来室。BP147/73 HR73/min.産婦人科医師の診察。瞳孔、左右差なし。対光反射もあり偏心も認めない。血圧も安定し呼吸も安定。痛覚刺激に顔をしかめて反応。念のため内科当直医(経験6年の循環器内科医)に診察を依頼。
  10. 内科医師すぐに来室、患者の概略を説明のうえ、ヒステリー発作の可能性も含めての診察依頼。内科医師は一通りの診察を行い、「失神発作でしょう」と答えた。この記 載はカルテの医師記載欄および看護日誌にも記載あり。ここで産婦人科医は内科医に「頭は大丈夫?」と質問した。内科医は肯定も否定もしなかった。(おそらく頷くか何かのジ ェスチャーをしたのではないか。これは推測) バイタルサインもよいので経過観察ということで意見一致。
  11. 産婦人科医はここで陣痛と家族の期待に対する精神的負担による失神かと考えたので、主人に「今までこんな失神のような事なかったか」と質問すると、「なかった」と 主人答える。尿失禁を認めるも、全身状態安定。産婦人科医が主人に「全身状態が良いのでこのまま様子を見ます」と伝えた。

  (0:25)BP148/69mmHg,sPO2 97% ここで一旦、産婦人科医と内科医が分娩室をでて、当直室に帰る。
  (0:30)BP156/71mmHg,顔色は良い。
  (0:40)CTG 再装着。児心音良好。バイタルサイン良好。
  (1:00)BP152/84mmHg,SPO2 97-98% 呼びかけに対し、眠っているのか、返事がない。呼吸は平静でイビキも認められない。陣痛発作時は四肢を動かしたり、顔をしかめたりする。
  (1:30)CTG 異常所見なし。呼びかけに対し応答なし。よく眠っている様。顔色良好。
  (1:37)突然の痙攣発作出現。当直室の産婦人科医を呼ぶ。BP175/89mmHgと上昇、水銀血圧計でBP200/100mmHg。SPO2 97%、いびきをかき始める。強直性の様な痙攣を認める。産婦人科医は強直性の様な痙攣と血圧の上昇から子癇発作と診断、すぐにマグネゾール20ml 1A 側管より静注すると痙攣はおさまった。引き続き微量注入装置を使用し、マグネゾールを 20ml/hr. のスピードで点滴を始めた。
  (1:50)内科当直医を呼び出し、循環器系の管理を依頼するとともに、バイトブロックを咬ませ、口腔内と鼻孔を吸引した。バルーンカテーテルも挿入した。この時点で、母体搬送を決断し、奈良医大付属病院に連絡し、当直医を呼び出して搬送を依頼した。
  (2:00)BP148/75,HR76/min.SPO2 97%,R26/min.痙攣発作は認めない。二回目のBP144/71,HR96/min.瞳孔散大。搬送用紙、紹介状を作成。奈良医大当直医より満床の返事あり。こちらに人手がないため、奈良医大の方で引き続き奈良医大での再検討もふくめ、他の受け入れ施設を 探してくれるように依頼。また奈良医大よりのパート医師で、当患者をずっと外来で診察していた医師を電話で呼び出したが連絡がつかない。
  (2:15)患者に痛覚反応を認める。ここで内科医と産婦人科医が話し合い、頭部CTスキャンを検討したが、今の時間ではもし奈良医大が引き受けてくれたなら、ここから15分程度で奈良医大着くだろう、(距離にして15kmで一般道だが、一部四車線区間もあり、奈良にしては比較的整備されている区間)いつ母体搬送受け入れの返事がくるかもわ からないし、いま移動する事による母体、胎児への悪影響を考えると、高次病院での検査、診断、処置が最善と判断した。その後内科医は、母体搬送を送り出すまで全身管理を手 伝ってくれた。
  (2:30)産婦人科医師が患者家族への説明を行う。「子癇の疑いがあり、現在薬剤で対処していが、これ以上の当院での対応は無理なので、現在奈良医大のネットワークを 通じて受け入れ病院を探しているので、返事を待って欲しい」マグネゾールを25ml/hr.に増量指示。産婦人科医師は、とりあえず内科医当直医に患者のベッドサイドについてくれるように頼み、当直室で電話をかけ、電話を待ちつづけた。その後(時間不詳)内科医と交代で患者ベッドサイドへ。主人をふくむ家族が患者を触るたびに血圧上昇を認めるので、触らないように指示。時間が流れるうち、国立循環器病センターが受け入れ可との連絡あり。
  (4:30)呼吸困難状態発生。気管内挿管。
  (4:50)救急車へ移送。大阪へ。

実はこの経過の文章のうち、95パーセントはカルテに書いてある事なのです。彼らはコピーを持っていながら、医師の記載欄や看護記録のtechnical termが理解できないから、あんな記事になったのでしょう。この文章はカルテのコピーを見ながらまとめました。コピーはもう返却しました。

哀しくて言葉も出ないな。