必修科目の履修漏れ問題2

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061027-00000158-mai-soci
記事を読んで思うんですが、「ズルしている」という認識が全くない。「みんなやってるからいい」という発想では絶対ダメだ。
そういう点では、文部大臣まともなこと言ってるよな。当事者の生徒たちは多少かわいそうだけど、これまでトクしてた分をまとめて返すわけだから、時間を損するわけじゃないのを認識してもらいたい。
ま、性格がチキンなもんでズルする勇気もなかった私の遠吠えみたいなもんですがね。

履修不足>350回の補習も 不安渦巻く生徒たち
 受験を控えた高校3年生を巻き込んで、全国に広がった高校の履修単位不足問題。伊吹文明文部科学相は27日、「(単位不足の高校生に)特別な配慮は難しい」と補習授業を厳格に実施することを求めたが、岩手県には50分授業を350回も受けなければならない生徒たちがいる。「そんなに受けられるのか」「受験に影響する」。生徒たちには不安が渦巻く。一方、北九州市の高校では補習授業が始まった。【門田修一、念佛明奈、古川修司】
 同日午前、伊吹文科相は「卒業証書を出すまでの間に学習指導要領に決めた通りの授業は受けていただく。特別な配慮は難しい。みんなが決めたルールを守るところから社会の秩序は成り立っている」と述べた。さらに責任の所在について「所管をしている教育委員会そのものに責任があるんじゃないか」と言及した。
 こうした文科相の発言を受け、各学校は来年3月までに厳格に補習授業を実施する必要に迫られている。
 しかし、盛岡市の私立盛岡中央高では、普通科特進コースの3年生51人の履修不足は10単位に上る。履修が必要なのは世界史B、家庭基礎、情報A、芸術の4科目。50分の補習を計350回受けなければ卒業できない。
 対応策について、3年生は補習やリポートなどで補充する予定だが、生徒の負担を軽減する措置を検討中という。富澤正一校長は「学習指導要領にのっとらなかったことは悪かったと思っている。しかし生徒のためを思って、進路目標を達成させるためにやったことだ」と強調する。未履修科目の授業時間には受験に必要な科目の授業をしていた。少なくとも97年ごろから行っていたという。
 女子生徒(18)は「仕方ないと思う。はっきり言って私たちの責任でもないです」。別の女子生徒(17)は「補習は受験が落ち着いてからやるという話もあるけど、国公立の後期は長引く。大学に合格した人と落ちた人がまた集まって一緒に補習するのは嫌だ」と話した。男子生徒(18)は「どこの学校でもやってたわけだし、大学入試制度が変わらない限りどうしようもない」と語った。
 愛媛県八幡浜高の普通科3年生198人は、世界史や政治経済など必修2科目で計140時間分を補習などで補う。国立大の推薦入試を受けるという理系の女子生徒(17)は「友達の中には負担に感じて泣いている子もいる。センター試験が終わった後に補習してほしい」と話した。同校は冬休みなどに補習を行うという。
 一方、北九州市八幡東区にある私立の九州国際大付属高男子部は26日から、世界史や地理などの必修科目を履修していなかった3年生の補習授業を始めた。
 同校によると、3年生322人のうち、社会系科目の補習が必要な生徒は150人程度、卒業には最低でも70時間の補習が必要という。今後は1日2時間程度の補習を実施し、受験シーズン前までに終了させる。(毎日新聞) - 10月27日23時28分更新