福島と舞鶴

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070107-00000078-mailo-l07
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070105-00000013-kyt-l26
一本目は今や聖地となった福島からの記事。えぶりでい新聞にしては、例の事件を「医療ミス」と言わなくなっただけマシか。最後が「やりがい」ってところが、まだ弱いなぁ。
二本目は聖地の本家・舞鶴。この地は、病院の数が多いと思うんだが、何でそこまでして再開しようとするのか分からんなぁ。産婦人科もやるみたいだし。分娩は再開しない方がいいと思うけど、何人になったら分娩をやるつもりなのか、聞いてみたい気もする。それよりも、この地の他の病院に、新しく来た一人を追加して集約化する方がいいんではないかとも思うが、舞鶴地域の医療をどうしたいのか、誰がプランを描いているのか。
以下は記事。

生きる・福島2007:命の輝きを求めて/5止 減少する産婦人科医 /福島
1月7日11時1分配信 毎日新聞
 ◇医療事故で風当たり 敬遠する学生や研修医−−行政の具体策が不可欠
 「おめでとうございます。女の子です。時間は午前11時17分です」
 昨年のクリスマス。福島市北町の産婦人科「明治病院」(幡研一院長)の分べん室のドアが開き、それまで静かだった院内に看護師の声が響いた。45分ほど前に陣痛室に入ったままの妻玉根響子さん(28)の無事な出産を硬い表情で待ち続けていた夫寿彦さん(26)の顔が思わずほころんだ。この日は寿彦さんの誕生日だった。
 2238グラム。
 他の赤ちゃんに比べて少し軽いが元気だ。予定日は26日だった。医師からは「遅れる可能性が高い」と言われていた。しかし、小さな命は、父親と同じクリスマスに生を受けた。
 寿彦さんの仕事は大工。生まれたばかりの赤ちゃんの小さな手のひらを、武骨な人さし指で恐る恐る触った。看護師から「父さん、これから末長くね」と言われると、「(父親の)実感がわき始めてきた」と照れくさそうに話した。
 初産を無事終え満足げな表情の響子さんは、分べん室のベッドに横になったまま我が子に優しくほおずりした。
 明治病院は1910年開院。初代の祖父から数え幡院長は4代目にあたる。単科病院としては、県内で最も歴史がある。幡院長がこの病院で働き始めた81年には年間の出産は1300人だったが、昨年は500人前後にまで減った。少子化と同様、産婦人科医も減少している。
 県内では、県立大野病院で起きた帝王切開手術中の医療事故で、昨年2月、産婦人科医が業務上過失致死、医師法違反容疑で逮捕、起訴された事件以降、産婦人科医不足問題がさらにクローズアップされた。
 県の産婦人科医会長を務める幡院長は、全国の産婦人科医からの後押しを受けて起訴された医師の支援に取り組み、これまでに保釈金や裁判での弁護士費用などを募金からねん出してきた。
 幡院長は「あの一件以来、学生や研修医の間でますます産婦人科医を、敬遠する向きが強くなったのを肌で感じる」と危機感を募らせる。大野病院をはじめ、県内でも産婦人科の休診が相次いでいるが、「行政は医師の集約化を叫ぶが、民間の医師をどう巻き込むか具体策がない」と指摘する。
 産婦人科医は妊婦の予期しない出産に備え、医師の中でも拘束時間が長い。それに見合った収入があるかと言えば、そうではないという。
 しかし、幡院長は「『自分も明治病院で生まれた』という妊婦も多く、そういう時に充実感を味わう」と、産婦人科医ならではのやりがいも感じている。響子さんも明治病院で生まれた。
 寿彦さんと響子さんの長女は「雛菜(ひな)」ちゃんと名付けられた。寿彦さんは「うちのだけ保育器に入っている。他の赤ちゃんと並んでいると小さくて少し心配だけど、元気にすくすく優しい子に育ってほしい」と話した。
 ちょっと小さくても輝き始めた命。その輝きを与える現場が直面している危機。医師不足問題にどう対処するか、社会全体として向き合っていかねばならない。=おわり
   ◇   ◇
 この企画は西嶋正法、坂本昌信、町田徳丈、松本惇、今村茜が担当しました。

急性期の診療 9日再開 舞鶴市民病院 新たに産科、整形医 着任
1月5日10時37分配信 京都新聞
 医師不足などから診療体制の縮小が続いている市立舞鶴市民病院は9日から、昨年4月から休止していた一般病床への入院受け入れを含む急性期の診療を再開する。4日の年頭あいさつで、新たに産婦人科と整形外科の常勤医各1人が着任したことと合わせて、本田安志・病院事業管理者が明らかにした。
 着任したのは、京都市伏見区の開業医に勤めていた40代の産婦人科医と、同区の別の病院で働いていた30代の整形外科医。舞鶴市民病院の産婦人科では、3人いた常勤医が2003年9月末までに相次いで辞めて以来、約3年3カ月ぶりの常勤医着任となるが、「医師1人では急な出産に対応しきれないため、当面、分娩(ぶんべん)は扱わず、婦人科に該当する診療を行う」(同病院事務局)としている。
 これで常勤医は計7人となり、内訳は内科4人と産婦人科、整形外科、脳神経外科各1人。まだ大きな手術は行えず、経過観察や検査入院が必要な患者を150床ある一般病床のうち、まず60床で受け入れていくという。
 また昨年7月に舞鶴医師会から派遣され、11月に辞表を出していた堀澤眞澄名誉院長(院長代行)の後任に、同市引土の藤井内科医院の前院長、藤井一彦氏(79)が内定し、9日付で交代する。任期は3月末まで。