今日はバレエ。

 2日連続で公演を観に行くというのもなかなかハードだが、今日はバレエ公演を観に行った。
演目は、

Romeo and Juliet
Choreography by Leonid Lavrovsky
Music by Sergei Prokofiev

いわずとしれたプロコの「ロメジュリ」だ。オケの編成は、フルの3管編成。ホルンは1アシが1本。テナーサックスが一本。4幕で上演される場合もあるようだが、3幕版による公演。
・・・と偉そうに書いてはいるものの、私は、ロミオとジュリエットがどっちが先に死ぬのか、さえ知らないレベルである。公演前にパンフレットのあらすじを熟読。
バレエの公演は初めてである。どんなものかと思ったがなかなか面白かった。あり得ない姿勢で静止してたり、肉体が鍛練されていることがよく分かった。
音楽は、有名なプロコフィエフによるバレエ音楽ロミオとジュリエット」。これを聴きに行ったといっても過言ではない。この曲との出会いは、今を遡ること約20年前、昭和61年の吹奏楽コンクールのレコードを聴いたことに始まる。中央大学が、この曲の編曲版を自由曲で取り上げた演奏を当時、レコードで聴いたのだ。通常、コンクールで選択される組み合わせとは違って、序奏から始まるちょっと変わったセレクションだった。そこから始まり、いい曲だなぁと思って、コンクールでありがちな組み合わせの方も沢山聴いたうえで、小澤征爾BSOの全曲版に辿り着くのだ。全曲版もかなり聴き込んだから、ほとんど全曲把握している。だから、どの部分も聴いたことがある。それが強みで初めてのバレエ公演に臨んだのだ。
一番安い天井桟敷なのだが、買ったタイミングが良かったのか、2nd Tierの最前列だった。かぶりつくように観る。オケも一望できるいい席でよかった。曲が始まってからも、舞台とオケと半々くらいで観る。
冒頭から、聴いたことのあるフレーズというのは有り難い。でも、それに舞台が付くのが今回初めての体験だ。音だけ聴いていると、間をつなぐだけのような曲もあるのだが、踊りが入ると、ただのつなぎでないことが視覚的に理解できる。これは得難い経験だ。この曲は、大好きで、いつかオケで演奏したいと思っているのだが、バレエあってのバレエ音楽であって、音楽だけ、というのは、中途半端な理解に終わる可能性があることを強く感じた。
曲のポイントの感想を何ヶ所か述べる。
1幕、通称「ミルヒーのテーマ」のところでは、ミルヒーが出て来たらどうしようかと思いましたよ。さすがにホンモノのガイジンが踊ってました。
2幕冒頭のトランペット三重奏とマンドリンが入るあたり、マンドリンが来るのかな、と思ったら弦のピチカートで演奏していた。バイオリンとビオラの殆どの奏者は、通常の演奏のように楽器をあごの下に挟んで演奏していたが、ビオラの一部の奏者は、楽器を下ろして、マンドリンのように弦をはじいていたのが笑えた。
バスクラの兄さん、Tacetのところでコーヒー飲まないの! それもコーヒーカップにソーサーがついたマジ普通のコーヒー。
「タイボルトの死」は迫力満点の演奏で○。ああ、オケでやりたいなぁ。
最後、二人が死んでから、両家が和解するところがあっという間だったので拍子抜け。あんなもんですか?
カーテンコールで、指揮者が舞台上に上って、オケの団員を立たせて拍手をもらおうとしたときには、オケの団員は半分以上帰った後でした、とか。
ただ、曲を知っているから楽しめた演目であって、純粋にバレエを楽しむ、というところには達していない。私はバレエ音楽自体はすごく好きなので、機会があればいろいろな演目にチャレンジしていきたいのだが・・・