患者様。

他人のブログで暴れるのも気分が悪いので、自分の庭で暴れてみる。
無資格助産行為…お終い | 助産院は安全? - 楽天ブログ
記事自体へのツッコミではなくて、コメント欄。

「患者様」という呼称をどこが始めたのかは存じ上げないのですが、一部の「患者様」が「様」と呼ばれることで暴走して、医療従事者に対するハラスメントを起こす事態が深刻化してきたため、某国立大学病院では、「患者様」の呼称を止めたそうです。

こういう意見があって、それに対して

患者さま 金融勤めのOLさん
私たちサービス業界のものは、そりゃ内々では、お客とも顧客とも言いますが、対外的には、お客さまと指導をうけます。ここで患者さまという言い方は当然だと思いますが!

まあそういう意見も出るかな、と思ってたけど、ホントかウソか金融関係というのが何とも・・・
サービス業の定義は、通産省とかだと何かモノを生産しない、ということだろうから当然医療もサービス業なんだけど、世間の人が考えるサービス業ってのは接客業を意味するんだと思う。そこでは、お客様の御要望に従いますところで、お金をいただく、というシステムだろうから、お客様、でいいんだろう。
一昔前は、「お医者様」と「患者」で、立場としては「医師>患者」だっただろう。ただ、このシステムは、パターナリズム云々という話もあるし、それはラクだけど決してその時代に戻るべきではないとは思う。で、今は、「医者」と「患者様」で、「患者>医者」である。私も開業医さんのクリニックで診察するときは明らかにコレで、「今日は何に致しますか? お持ち帰りですか?(そんなことは言わんが)」みたいな勢いである。それがいいと世間が言うならそれでいいだろうが、そこに専門知識や立場のプライドは無いな。患者様、っていうと、そこから金を取れるだけ取ってやるぞ、的な勢いを私は感じてしまいますよ。自由診療の世の中になれば、それもいいのではないかなとは思うけど。別に上から見下すつもりは無いが、少なくとも患者さんと医療者が対等の立場で、情報を沢山持ってる専門的立場でのアドヴァイザー、という方向性でいくべきと思うのだが、どうなんだろう。やっぱり医療は接客業なんだろうか。
国語的には、上から下への意味合いのある「者」と下から上への意味合いの「様」をつなげることは、あり得ない、みたいな話を聞いたことがあるけど、そこらへんはどうなんでしょう。教えてエライ人。でも、言葉は変化するもので、「立ち上げる」も今はオッケーなんだから、何とも言えないけど。
あと、やっぱり医療は、個人を相手に行うので、結局、「○○さん」と個人名で呼ぶことが多いし、呼ぶときに「○○様」と呼んだら、「銀行みたいな呼び方ヤメレ!」と怒られることもある。「病気を治しに来てるんであって、何か買いに来てるんじゃないんだから、客みたいな扱いは止めてくれ!」みたいに言われることもある。正常な反応と思うが、最近はそうじゃないんだろうな。上記ブログのコメント欄でも、

私が勤める病院も、そういう感じなので統一されていませんが、「ここは(患者)様とはよんでもらえないのか」という苦情もあり、

なんていうこともあるらしいので、時代の変化なんだろうな。その象徴的な意見が、この「金融勤めのOLさん」なんだろうと理解。
で、件の「金融勤めのOLさん」の怖いところは、最後の「!」である。これが無ければ、ワタクシ的にはスルー出来たんですが・・・スルーすればよかったんでしょうけど。豪快に1エントリ分釣られてみました。